高橋尚成氏、大谷は打球上がりいい状態 山本は初速と終速の差がないように見えた
◆米大リーグ ドジャース7―8パドレス=延長11回=(12日・米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) 大谷はセンターから左中間に大きな打球が出るかがバロメーター。開幕から打球が上がっていなかったけどフライも出てきて、いい状態になってきた。投手目線で言えば、対大谷ではフライを上げさせないこと。右肩を開かせることを意識する。内角へのストライクからボールになる変化球が大事だ。ただ、緩いボールを打つのはうまいから、左投手ならツーシーム、チェンジアップ、右投手ならカットボール、スプリットがカギになる。逆に言えば、大谷はそのような球をカットしたり、ヒットにできる状態になれば、さらに数字は上がってくるだろうね。 由伸はマチャド、金河成ともに初球にヤマを張られて本塁打を打たれた。マチャドは今調子を上げてきたところで、「追い込まれるまでカーブを待とう」くらいの気持ちだったのかもしれない。少し不用意だった。日本ならば長打にならなかったものがメジャーでは長打になる。ただ、その2人に対し、2打席目は打たれた球以外から慎重に入って抑えたのはさすがだった。 慣れを感じたのはピッチクロック。長く持って時間をギリギリまで使っている場面があった。これまでは「早く投げないと」と気になっているように見えたけどアジャストできている。今日は、ドジャースタジアムの一塁側から見ていたけど、他の投手に比べ初速と終速の差がないように見えた。勝ちはつかなかったけど状態は全く問題ない。(野球評論家・高橋 尚成)
報知新聞社