機関紙『山口組新報』巻頭に掲載された六代目山口組・司忍組長の近影、最新号の「編集後記」に滲むヤクザ社会が直面している課題
関係性が希薄になるヤクザ
元来、暴力団は地域に密着して発展を遂げてきた。「編集後記」では当時について〈人々は助け合い喜びを分かち偲び合う(中略)何か心の繋がりを深く感じていた気がします〉と振り返り、暴力団という存在は〈人間性や生き様に重きを置く歴史と文化があります。自分個人を考える時、自分が存在する証明となる〉とし、〈どんな世の中になろうと山口組は山口組であります〉と締めくくられている。 この記事を読んだ山口組傘下組織幹部は率直な思いを語る。 「組織への自戒が込められた文章だ。ここ数年で山口組に限らず全国のヤクザで組員同士の繋がりが随分希薄になったと聞く。大きなきっかけは新型コロナ。これで山口組も定例会などの会合が激減した。おまけに特定抗争指定暴力団に指定されていることで、警戒区域内で5人以上集まれないから、区域内の事務所はごくわずかな組員しか滞在できない。年単位で顔を見ていない組員なんてザラだよ。 昔は確かに食い扶持に困った奴らも事務所に行けばご飯を食べられるし、賑やかだったんだけどね。そういう奴らからどんどん飛んで(辞めて)いった。全国のヤクザの中には一人組長なんて組もあるほどだ。事務所の連絡事項も会合で伝えるんじゃなくて、グループLINEやメールでやっている組もある。会合なんてたしかにコスパが悪いけど、そういう無駄なことも大事にしてきたヤクザだからこそ、思うところはあるんだろうな」
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