【高校野球】近畿大会は東洋大姫路が17年ぶり優勝 中国大会は広島商が31年ぶりの戴冠!強豪・古豪が続々と明治神宮大会へ 東洋大姫路・阪下投手「神宮大会は挑戦の場、全国の舞台で自分の課題を見つけたい」 スポーツ
来年3月に開催されるセンバツ高校野球大会の出場校を選考するうえで、重要な参考材料になる秋の高校野球地区大会も大詰め、11月4日(月)には近畿、関東、中国、四国、九州でそれぞれ決勝戦が行われ。明治神宮大会での日本一を争う各地区の代表校が決定しました。 【写真を見る】近畿大会を制し秋の高校野球日本一を目指す東洋大姫路・阪下漣投手
『近畿大会』東洋大姫路と智弁和歌山の対決 東洋大姫路が17年ぶりの優勝
近畿大会決勝は、エース阪下漣投手を中心に、投打にバランスのとれた戦いをみせて17年ぶりに晴れ舞台に勝ち上がってきた兵庫の東洋大姫路と、秋の近畿大会初優勝を狙う智弁和歌山の対戦。智弁和歌山は、市和歌山との和歌山対決となった準決勝を渡辺颯人投手の好投と福元聖矢選手の2本のホームランで制し決勝に進みました。 タイトルと明治神宮大会への出場権がかかった大事な決勝戦は、東洋大姫路・阪下、智弁和歌山・渡辺の両エースが先発、序盤から熱のこもった展開となります。 先制したのは、東洋大姫路。岡田龍生監督が、「試合を重ねるたびに選手たちが成長して、自分たちから(次に何をすべきかを)意識して動けるようになった」と振り返ったように3回表に阪下投手が2アウト2塁のピンチで強打者の福元選手を打ちとった後、3回裏のチャンスをすぐさま生かします。 フォアボールで出塁した先頭バッターの1番渡邊拓雲選手を確実に送りバンドでセカンドに進めると、3番見村昊成選手が初球をとらえて左中間を破る先制のタイムリーツーベースヒット。さらに智弁和歌山にミスがでて、2アウト2塁3塁とランナーが残った場面で、6番白鳥翔哉真選手も初球をしっかりと捉えてセンターへのタイムリーヒット。 この後2アウト満塁とチャンスをひろげると、今度は8番の渡邉拓人選手が粘って7球目をセンターへ、各打者が状況を踏まえたバッティングをみせて、この回3本のタイムリーを集めて渡辺投手をノックアウト、一挙4点を奪います。 智弁和歌山も4回、大谷魁亜選手のタイムリー内野安打で1点を返しますが、その裏東洋大姫路がすぐさま突き放します。智弁和歌山の2人目、田中息吹投手から2本のヒットで1アウト1塁3塁のチャンスをつくると、5番高畑知季選手が1塁線へ絶妙のセーフティースクイズ。貴重な5点目を奪いました。 失点した直後の味方の援護で余裕が生まれたという阪下投手、このあとは落ち着いた投球をみせます。「4回にこの大会で初めて失点してしまったが、すぐ味方が点を取ってくれて、凄く投げやすくなった。そのあとは、ひとりひとり丁寧にコースに投げて打たせていくピッチングを心掛けた」と話したように、コーナーにしっかりと投げ分けるピッチングで強打の智弁和歌山打線につけ入るスキを与えません。 5回以降、許したヒットは2本だけ、9回表の智弁和歌山の攻撃も3者凡退に抑えてゲームセット。投球数103球、1失点の完投でチームを17年ぶりの近畿大会王者に導きました。決勝戦で強打の智弁和歌山に5対1で完勝、試合を重ねるごとにチカラ強さとゲーム運びの巧みさを増していった東洋大姫路、近畿大会王者として各地区の優勝校が集まる明治神宮大会に臨みます。 「神宮大会は挑戦の場、攻めた投球が大事になってくると思う。その中で自分の課題や良い点をみつけてきたい」と語った阪下漣投手、関西を代表する右腕の全国の舞台での活躍に注目です。