あなたの地域の"寒い"は何度? 低温注意報で見える日本の気候事情
佐賀地方気象台は9日午前、佐賀県に低温注意報を発表した。平野部の最低気温が氷点下3度以下となる予想のときに発表されるもので、水道管の凍結・破裂や農作物の被害への注意を促す。ただ発表基準は地域によって大きく異なるという。北海道や沖縄といったほかの地域はどうなっているのか…。 例えば北海道の宗谷地方の場合、11月から4月に最低気温が平年より8度以上低くなると予想されるとき。北陸の石川県では冬季に最低気温が氷点下4度以下と見込まれるとき。東京都の東京地方では同7度以下だが、多摩西部に限っては同9度以下。それぞれ夏季の基準もある。一方で沖縄県の八重山地方では、季節に限らず最低気温5度以下が基準となっている。 低温注意報に限らず、各種警報・注意報の基準は地域ごとに異なる。気象庁のホームページによると基準は、対象地域ごとに過去の災害時の気象状況と災害との関係を調査し、都道府県の防災機関とも協議した上で作成する。 さらに「環境の変化、災害の様相の変化などに対応して常に点検を行い、適切な値に保っている」という。たとえば石川県の大雨警報は現在、能登半島地震に伴い、基準の一つである「土壌雨量指数基準」を通常よりも引き下げて運用している。 佐賀地方気象台の予報では、10日朝の最低気温は北部・南部とも氷点下2度で、低温注意報の基準に達していないように思える。これについては「天気予報では佐賀と伊万里の気温を出すが、県内の他地域の平野部で氷点下3度以下が予想されるため」と発表の理由を説明している。
志垣直哉