【新型コロナワクチン後遺症】元看護師は車いす生活に「元の自分に戻りたい...」 消防士「23㎏痩せ、心の病といわれた」 『治らない』後遺症の現実
「着地点に落とし穴、そんな気分です」再び悪化する体調
ところが、今年8月。記者のもとに倉田さんからメッセージが届いた。再び体調が悪化したというのだ。 (倉田さん届いたメッセージ)「着地点に落とし穴掘られていて、気づかずにまんまと嵌まってしまった、そんな気分です」 自宅を訪ねるとーー (倉田麻比子さん)「目を開けていられないんです。起き上がれないし、目も開けていられない、頭も回らない。目自体の形で痛い。頭も痛い」 診断は白内障と瞼の痙攣。新型コロナワクチンの副反応のデータベースに似た症例があり、眼科で「これもワクチン後遺症の可能性がある」と指摘されたという。 (倉田麻比子さん)「後から後からいろいろ出てくるので、次は何が出てくるんだろうという不安は常にあります」 接種から1年半以上経っても治らない後遺症。倉田さんは出口を求めこの秋から、自宅から約50km離れた兵庫県宝塚市の病院に通い始めた。担当はワクチン接種後に体調不良を訴える患者を100人以上診察してきた児玉慎一郎医師だ。 (児玉慎一郎医師)「いま一番困っている症状は何ですか、けん怠感?」 (倉田麻比子さん)「けん怠感と目が痛いことです。右目」 長引く症状の原因を探るため、この日は血液検査の結果の確認が行われた。倉田さんには筋肉の動きや免疫の働きに必要なビタミンDが不足していることがわかり、今後、薬や食事などで補充していくことになった。
後遺症で悩む消防士「急激に23~4㎏は痩せた」
ワクチンの後遺症で児玉医師のもとを訪れるのは倉田さんだけではない。消防士の綾均さん(48)。もともとは屈強な体つきだったが接種後に激しく衰弱したという。 (綾均さん)「(接種直後は)動けない。とりあえず倦怠感が激しくて、2~3カ月で急激に23~4kgは痩せたんじゃないかと思います」 他の病院では「心の病だ」と取り合ってもらえなかったが、現在はここで治療を受け少しずつ回復しているという。この病院に通う患者は他で十分な治療を受けられなかった人が少なくないと児玉医師は話す。 (児玉慎一郎医師)「ほとんど治療を手がけていない状況で(病院を)転々としている人が多い。社会的にあまりにも放置されすぎているので、そこがやはり問題だと思う」