<戦隊大失格>斬新な主人公 小林裕介は“モブ”戦闘員Dをどう演じる? 「絶対に格好よくしない」
「“とあるキャスト”の方には、僕からは何も言わなかったです。正解は彼にしかないものなので、僕はそれを見守っていました。流れで彼のお芝居に合わせる時もあれば、そこから全く外しても、成立する台本ですしね。お互いのわがままを通したところもあります。ただ、第2話の収録が終わって、一緒に食事に行く機会があったので、僕が思うDについては伝えました。彼は、僕が演じるDをものすごく研究してくれていますし、『最終的に君がやることが正解だと思うから、変に合わせようとしなくてもいいと思うよ』という話もしました。二人三脚のようで、ちょっと違うところが面白いんですよね」
桜間日々輝役の梶田大嗣さん、錫切夢子役の矢野優美華さん、レッドキーパー役の中村悠一さんら豪華キャストが出演する。
「コロナ禍で、みんなで収録できない期間もありましたが、今回は、掛け合う相手と一緒に収録できました。僕はモノローグが多いので、掛け合いが少ない。ちょっと疎外感があったかな(笑い)。みんなで収録できることがうれしかったです」
Dは、中村さんが演じる竜神戦隊ドラゴンキーパーのリーダーにして、レッド部隊を率いるレッドキーパーと対峙(たいじ)することになる。レッドキーパーは、独特の圧、不気味さ、残虐性を持ち合わせた“強キャラ”だ。
「中村さんは、すごく尊敬している先輩の一人です。声の格好よさだけでもレッドとして成立していて、なおかつ何を考えているのか分からない。ヒーローと感じるからっとした明るさの中に不気味さを感じます。怖い面を見せる時もありますが、最低限しか怖さを出さないところに、ゾクゾクしました。音圧にもシビれました。今回は、圧で負けたとしても、それが正解で、Dの三下感が出ても許されるんです」
◇思い切って三下感 違和感の面白さ
“三下感”があり、負けてもいい主人公を演じることは、「すごく思い切ったことをさせていただきました」と小林さんにとって挑戦となった。