米新組織、政府効率化省に懐疑論 構成や権限不明、見えぬ輪郭
【ワシントン共同】トランプ次期米大統領が設置を表明した新組織「政府効率化省」を率いる実業家イーロン・マスク氏は、年間5千億ドル以上の歳出(約77兆円)を削減する目標を掲げた。だが組織の構成や権限は明らかになっておらず、どのように削減を達成するのか、輪郭は見えない。もたらす効果に懐疑的な見方もある。 次期政権の目玉の一つになる政府効率化省は、議会で認められて創設される正式な「省」ではない。トランプ氏は「政府外から助言する」と説明している。米国独立から250年になる26年7月4日までに役割を終えるとしている。 トランプ氏は、第2次大戦中の原爆開発計画になぞらえ「現代の『マンハッタン計画』になり得る」と期待。職員募集の告知は「小さな政府を目指して週に80時間以上、働くことをいとわない、ものすごく高い知能指数(IQ)を持つ革命家が必要だ」と呼びかけている。 政府効率化省は英語の頭文字から「DOGE(ドージ)」と呼ばれ、マスク氏が支持する暗号資産(仮想通貨)と同名。ドージコインの価値は急騰した。