ミス・インターナショナル日本代表の衣装、ど派手「みやび」の店長が考案…山鹿灯籠テーマで上品に輝く
12日に東京で開かれるミス・インターナショナル世界大会に、熊本県出身のモデル・植田明依さん(26)が日本代表として出場する。北九州市の成人式で話題の「ど派手」衣装を手がける貸衣装店「みやび小倉本店」店長の池田雅さん(53)が衣装を考案。高級感ある着物と同県山鹿市の伝統的工芸品「山鹿灯籠」を頭にのせたデザインで、植田さんは「熊本、日本の良さを世界に伝えたい」と意気込む。(山崎祥太) 【動画】ミス・インターナショナル日本代表の植田明依さん(1月)
ミス・インターナショナルは、ミス・ユニバース、ミス・ワールドと並ぶ美の世界3大大会の一つ。大会では約70の国・地域の代表が、美しさやスピーチなどで競う。
植田さんは熊本県宇土市出身。同県内で家庭科教員の傍ら、モデル活動を行っていたが、昨年11月に日本代表に選ばれたことを受け、3月で教員を退職し、世界大会に照準を合わせてきた。
国を代表する衣装も審査の一つで、植田さんは昨年12月、米ニューヨークのファッションショーにみやびが出展したことを取り上げたテレビ番組を見たことをきっかけに、池田さんに衣装のデザインを依頼。「熊本を表現する衣装」をテーマに定め、目をつけたのが山鹿灯籠だった。
山鹿灯籠は、和紙とのりだけで精巧な紙細工を作る国の伝統的工芸品。「金灯籠」を頭にのせた浴衣姿の女性が踊る「千人灯籠踊り」は、山鹿市の夏のイベントとして知られる。
金灯籠は同市から借りられることになり、池田さんはこれに合うデザインとして、白を基調とした着物と金色の花柄の打ち掛けを用意した。帯締めや襟にはキラキラと輝くクリスタルストーンを付け、派手さも演出した。
植田さんは10月中旬、北九州市小倉北区の店舗を訪れ、池田さんと試着を行った。金灯籠をのせて歩いたり、ポーズを取ったりした植田さんは「とてもかわいい。池田さんをはじめ、さまざまな人に支えてもらっているので、大会ではそれに応えたい」と力を込めた。
池田さんは「派手ながらも上品な衣装に仕上げることができた。植田さんには着物と灯籠という日本文化の美しさをアピールしてもらいたい」と話していた。