ふるさと納税で人気 産地偽装された返礼品を発送
鹿児島放送
人気のふるさと納税の返礼品で産地偽装が発覚です。志布志市はふるさと納税の返礼品で「鹿児島県産」と偽ったほかの県産の豚肉や牛肉が発送されていたと明らかにしました。 【志布志市:下平晴行市長】 「誠に申し訳ございませんでした。」 志布志市によりますと、ふるさと納税の返礼品で産地偽装などが発覚したのは2017年5月から今年1月までに発送された黒豚肉や黒毛和牛肉のセットなどあわせて31種類563件です。提供事業者として契約していた蓬の郷が、市の基準を満たしていない宮崎県の谷川食品から「鹿児島県産」と偽られたほかの県のブランド豚や黒毛和牛の肉を調達し、ふるさと納税をした501人に送っていました。 先月行った市の調査で発覚し、市は蓬の郷が扱う返礼品のすべての受け付けを停止し、今年度、提供事業者として契約しない処分をしました。 産地を偽装した谷川食品は市の聞き取りに対し、「鹿児島産の黒豚の仕入れ価格が上り、ほかの県の黒豚で代用した」などと話しているということです。 【志布志市・下平晴行市長】 「ふるさと納税制度そのもの、ひいては食品産業全体への信頼を揺るがしかねないものでありますので、市も率先して再発防止の取り組みを蓬の郷とともに進めてまいります」 志布志市は特産のウナギがふるさと納税の返礼品として人気で、2022年度は市に62億円余りが寄付され、全国で15位、県内では最も多くなりました。 蓬の郷ではウナギと県産の黒豚肉や黒毛和牛のステーキを組み合わせた返礼品を扱っていました。市は返礼品の提供事業者と結ぶ契約内容に違約金や損害賠償の規定を盛り込むなどして再発防止に努めるとしています。