台湾ドラマを韓国で紹介 34社、72作品が参加
(ソウル中央社)韓国・ソウルで27~29日に開かれた国際放送映像マーケット「BCWW2024」に、台湾パビリオンが出展した。台湾から34社、計72作品が参加し、台湾の幅広いジャンルの多様な作品を紹介した。 参加は2年連続。業界団体、台湾ドラマ製作産業聯合総会が出展した。72作品は直近2年に制作された新作と企画。28日に開かれた「台湾デー」には、映画「僕と幽霊が家族になった件」(関於我和鬼変成家人的那件事)のスピンオフドラマ「正港署」(正港分局)で共同監督を務めたチェン・ウェイハオ(程偉豪)監督とイン・チェンハオ(殷振豪)監督の他、プロデューサーで俳優のウェン・シェンハオ(温昇豪)らが登場した。 同会の林錫輝会長は28日、中央社の取材に対し、台湾ドラマはかつて「偶像劇」と呼ばれるアイドルドラマで海外で人気を博したものの、流行が過ぎると「台湾の映像産業もしばらく道をさまよった」と言及。その後、文化部(文化省)の奨励や指導によって台湾のローカルに回帰し、「人の価値」をよりどころとすることで「ローカルになればなるほど国際化する」と気付き、国際化で改めて重視されるようになってきたと話した。 林氏は、台湾には天然資源は多くないものの、絶えることなく生まれる人材がいると紹介。台湾は青春恋愛ものやホラー、サスペンスだけでなく「世界の各種のジャンルのニーズを満たす能力があると信じている」と自信を示した。 シェンハオは、2016年にシンガポールのドラマ「Echoes of Time」(星月伝奇)で、米国以外の国・地域の優れたテレビ番組を表彰する「国際エミー賞」の主演男優賞にノミネートされた。当時、あるテレビ局のトップから「今回ノミネートされた中で君が唯一の華人だ」と祝福の言葉を掛けられたのをきっかけに、映像作品で華人の文化を全世界に伝えられるはずだと思うようになり、作品を作りたいとの思いが胸の中に宿るようになったと語った。 作品を制作するに当たり、これまでの経験と人脈を生かし、海外の俳優やスタッフに声を掛けた。だが「第一線で活躍するたくさんの韓国の俳優に声を掛けたけれど、彼らが提示した金額はどれも予想を超えていた」と明かし、予算の問題も台湾が世界とつながる上で大きな障害の一つになっているのではないかと指摘した。 この日は、シェンハオの友人であるイ・ジョンジンが応援に駆け付けた。 (廖禹揚/編集:名切千絵)