[MOM4839]広島県MF原湊士(広島ユース、1年)_“ヌルヌルしたドリブル”で攻略し、1G1A。復調の10番が国スポでの活躍、優勝を目指す
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [9.22 国スポ少年男子2回戦 広島県 6-0 高知県 北部グラウンドA] 【写真】森保監督、スプリンクラーから子どもを助けて猛ダッシュ 半年間悔しい思いをしてきた10番が、攻撃の中心選手として躍動した。広島県MF原湊士(広島ユース、1年)は左WBとして先発すると、巧みにボールを引き出して中、縦へのドリブルでチャンスメーク。スペースの空いた後半にはより存在感を増し、1ゴール1アシストを記録した。 原は「ウィングバックをやっていて、攻守に関わるポジションなんで、運動量とドリブルが武器なんで、自分の武器をしっかり出すことを意識しました」。右サイドの快足WB梅田大翔(広島ユース、2年)と原の両翼の攻撃力は抜群。2人でゴール前のシーンを増やし、得点ももたらしていた。 原自身も、遠藤真仁監督(広島ユース)も「ヌルヌルしたドリブル」という表現するドリブルが最大の武器。DF間を割っていくイメージのドリブルで巧みに間をすり抜け、シュートやラストパスに結びつけている。 原は昨年、U-15日本代表に選出され、スペイン遠征やEAFF U15男子選手権(中国)を経験している世代屈指のアタッカー。だが、広島ユースの寮に入寮した直後の今年1月に第五中足骨を骨折し、4月のプリンスリーグ中国開幕戦で肉離れを起こすなど怪我が続いてしまう。 MF野口蓮斗やFW菊山璃皇ら同期の1年生が、Aチームの一員としてプレミアリーグでプレーする姿が刺激に。「プレミアとか絡んでる選手がいるので、ここから頑張っていきたい。最近、どんどんプリンス(リーグ)とかで試合に出れて、やっと感覚が上がってきての国スポなんで、いい状態で迎えられている」。この国スポでは勝ち上がることで、自分自身のプレー時間も増やすこと。そして、10番として活躍し、優勝することが目標だ。 遠藤監督はその原について、「地味ですけど、すごいしっかりポジション取って、またそこから出ていくっていうことをする。スタミナもある」と評価。その上でパワー、強度を高めることを求めていた。 原は広島ユースで「めっちゃ上手い」と感じた先輩たちがひたむきにチームプレーをする姿から学び、自分も献身的に戦いながら「苦しい時はもう、一人で打開できるような選手になりたい」ときっぱり。その姿に近づくためにも、国スポで少しでも成長して大会を終える。