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40~60歳は板挟みの世代
「最近、40~60歳くらいの僕と同世代のクライアントさんが増えているのですが、親世代とかそれ以上の人たちから『凝り固まった古い価値観』を押し付けられてきた僕たち世代と、僕たちの子ども世代の『個を大切にする自由な価値観』の板挟みになっていることが、僕たち世代の生きづらさの一因なのではないかと感じています」 毒親育ちの人が、「自分の親は毒親だった」と気づくタイミングは、人生で4回ある。1回目は一人暮らしをするとき。2回目は結婚するとき。3回目は自分の子を持ったとき。最後は、親を介護するときだ。40~60歳くらいの人は、3回目と4回目を同時に経験する人も少なくないため、「生きづらい」と悩む人が多いのも不思議ではない。 いずれにせよ、「国や社会が決めたから」「みんながこうだから」と、長いものに巻かれ、朱に染まって生きてきた古い価値観のままでは、もう幸せには生きられない。個人がしっかりと自分と向き合い、「幸せとは何か」を追求し続けることが、実は幸せへの一番の近道なのかもしれない。
旦木 瑞穂
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