離婚から1週間後にがん宣告。「普通に生きることは無理」元ギャルサー総代表の激動人生
離婚から1週間でがん宣告
なんと手術によって、子宮頸がんが見つかったのだ。医師からは薬で治すことは無理だと診断され、子宮を全摘出するように言われた。 「ここまでくると笑っちゃいましたね。でもこれは人生を切り替えるチャンスだなって。両親に報告したときも『これを乗り越えて絶対見違える人生にするから!』って話したりして。こんな状況、人によっては絶望してるとは思うんですけど。自分を信じることにしました」 心配した両親からは帰省を提案されたが、決して帰ることはなかった。ここで甘えたら負けると自分を奮い立たせ、山城さんはどん底の中をひとりで耐えたという。 SNSでガンを患っている人たちと繋がりを持ち情報交換、セカンドオピニオンも受けた。それでも子宮全摘出という診断は変わらなかったが、山城さんは諦めなかった。自ら治療のエビデンスを調べあげ、できるだけのことは全て試し、どうにか摘出せずに治す方法をひたすら探し続けた。 そして、それから2年以上が経った現在。なんと今は寛解を保っているという。 あれだけ治療は難しいとされていたにもかかわらず、3、4回の治験で治ったとか。これにはさすがに医師も驚いていたようだ。山城さんも「これはギャルじゃなかったら絶対乗り越えられない」と言う。 「自分を信じることって本当に大事だなと思いますよね。離婚とガンを数週間で経験したことは辛かったし、本当は経験したくないことではあるんですけど、結果的には経験してよかったです」 今は仕事がいちばん欠かせないという。どこでも仕事ができる状態にしておけば自分の好きなことができると意欲的だ。無駄な時間は過ごしたくないという。 「時間は有限なのでやりたいことをやるようにしてます。私は普通に生きることは無理なので。だからもう色々起きてもいいやって。もうちょっとやそっとで驚かない。どうでもいいことで悩んだりしなくなりました。この人生に後悔はないです、結婚も離婚もしたし(笑)」 「離婚とガン」という苦難ですら、すでに過去の話というようにさらっと話す。そんな山城さんの物ともしない姿勢がカッコいい。絶望的な状況をどんどん好転させていった山城さんの話には、今ギャルマインドが支持されている理由が詰まっている気がした。 <取材・文/奈都樹、撮影/長谷英史> ―[“ギャル”のその後]― 【奈都樹】 1994年生まれ。リアルサウンド編集部に所属後、現在はフリーライターに。『リアルサウンド』『日刊サイゾー』などで執筆。またnoteでは、クォーターライフクライシスの渦中にいる20代の声を集めたインタビューサイト『小さな生活の声』を運営している。
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