「同期のアイツの方が出世が早い」→住職の教え「嫉妬の反対語は…」が納得感しかなかった!
全然知らない人、自分とはレベルが違っていて敵わないと思える人に対しては素直に喜べるのに、これが自分の知り合いや自分と似たようなレベルの人(だと思い込んでいる人)だと、妬ましく思ってしまう。 野球の大谷翔平選手やゴルフの松山英樹選手、あるいは世界的に活躍しているアーティストに対して「妬ましい!」と思う人はほとんどいないでしょう。これが自分のチームメイトや同僚、友達だと嫉妬してしまい、その成功を素直に喜ぶことができないのです。 だからこそ、意識的に喜ぶ練習をしなければなりません。 ● 他人の成功を喜べる人は 自分も幸せになれる プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手は、同じ試合で戦っている相手のショットでも「入れ!」と一緒になって応援したそうです。 ふつうは自分が勝ちたいのですから「外れろ!」と念じてしまいますよね。 でも、彼はライバルのショットだとしても、自分の脳内に外れるイメージがつくられることを嫌いました。 自分にとってもネガティブなイメージトレーニングになってしまいますので、彼は当たり前のように他人の成功を願い、喜んでいるということです。
そうすることで、いざ自分が打つときにも、失敗する姿ではなく、成功する姿を想像しやすくなり、結果的にポジティブな循環が生まれます。 この原理を知っておくと、他人の成功を喜ぶことの意義もわかってくるのではないでしょうか。 私の実体験としてもお伝えしたいお話があります。 私は僧侶であるとともに空手家の顔も持っていますが、同じ道場に黒帯を取るのに16年かかった後輩Yくんがいました。 黒帯は流派にもよりますが、私の所属している団体では、8~10年くらいで取得できるので、時間がかかったほうだといえます。 Yくんは試合に出る仲間のためにミット打ちやアップに付き合うことを優先してしまい、自分の試合の出番を忘れてしまうくらいのお人好しでした。 そして、同期や後輩たちがどんどん自分を追い越していくにもかかわらず、妬みの感情などを見せることなく、相手の成功を心から喜んでくれるような人でした。 大会で良い成績を残したことはなかったのですが、「Yくんに黒帯を取らせたい」「Yくんが黒帯じゃなかったら、誰が黒帯だというんだ」――道場にいる誰もがそう思っていました。