阪神・椎葉剛、藤川球児監督から〝釣り竿投法〟指導 共通の趣味でイメージ一致「下から連動して気持ちよく振れる」
阪神・椎葉剛投手（22）が25日、甲子園での秋季練習に初参加。藤川球児監督（44）からマンツーマン指導を受け、〝釣り竿投法〟のアドバイスを受けた。 ドラフト翌日の甲子園で、来季2年目を迎える椎葉に新指揮官の徹底指導が早速行われた。数々の助言の中で藤川監督が釣り竿を投げるようなモーションを見せると、右腕はうなずいた。 「下から連動して（腕が）気持ちよく振れる。釣り竿も止まってパンって走る。それと同じように。（イメージが）わかりました」 練習冒頭のキャッチボールから密着指導が始まった。身ぶり手ぶりを交え、ほかの投手がランメニューに移った後も椎葉は〝居残り〟でキャッチボールを継続。指揮官は周囲の練習にも気を配りながら、何度も椎葉に近づいては1球ごとにアドバイスを送った。手や腕の使い方を釣りに例えられ、腑に落ちるものがあった。 「本人は釣り竿で『確かに』って思ったんじゃないですか。『しなり』をというイメージができたのが、その部分だったんじゃないですか」 藤川監督は指導の一端をこう話した。釣りは指揮官と椎葉の共通の趣味。「いくつか表現を出した中で、彼にとってはそれが受け取りやすかった」と、なじみやすい表現を使ったことで、右腕のヒントにつながった。就任直後、みやざきフェニックス・リーグで椎葉の登板を視察した際に四球から崩れて3ランを浴びた姿に「『改善ができるな』と思った」と断言していたとおり、さっそく熱血指導を施した。 椎葉はルーキーイヤーの今季は1軍で投げることができず。24日のドラフト会議で阪神は椎葉と同じ独立リーグ出身の選手を5人も指名し、育成D1位では同じ徳島で同級生の工藤泰成投手も指名を受けた。激化するチーム内競争の中で課題を克服し、飛躍の2年目につなげるべく椎葉も強い決意で臨む。 「周りと比べるほどではないので、自分が頑張らないといけない。負けないようしないといけない」 指揮官の教えを生かしてレベルアップの秋にする。（邨田直人）
