【薬剤師が教える】貧血をどうにかしたい人が選ぶべき市販薬・漢方薬の選び方は?
「めまい・ふらつきが気になる……もしかしたら貧血かも?」と思ったとき、まずは食事で鉄を補うのが良いですが鉄剤やサプリメントを選択する人もいらっしゃると思います。 一方、病院に行く時間がないからと市販薬を服用するとなると、薬の種類が多くて悩んでしまうかもしれません。そこで今回は、貧血の市販薬の選び方や市販薬と処方薬の違いについて、薬剤師の西さんに解説していただきました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
貧血には種類がある 種類別の対処法は?
編集部: 貧血にはどんな症状がありますか? 西さん: 貧血になると、めまい・たちくらみ・動悸・息切れが生じ、疲れやすくなります。頭痛・肌荒れ・爪の変形も症状の1つです。またイライラするなどの精神的な症状や、無性に氷を食べたくなったり髪が抜けやすくなったりすることもあります。 編集部: 貧血の種類を教えてください。 西さん: 貧血というと、鉄分の不足が原因の「鉄欠乏性貧血」を思い浮かべる方が多いでしょう。実際に、貧血全体の中で鉄欠乏性貧血の割合が最も高いのですが、それ以外にもさまざまな原因による貧血があります。 「巨赤芽球貧血」では、葉酸やビタミンB12の不足が原因で赤血球が作られなくなります。「溶血性貧血」は、赤血球が本来の寿命より早く壊れることによっておこる貧血です。 ほかには、血液をつくる骨髄の機能低下が原因である「再生不良性貧血」や、腎臓の機能が低下して造血因子であるエリスロポエチンの分泌が低下してしまうことが原因となる「腎性貧血」などもあります。 編集部: 自分でできる貧血の対処法はありますか? 西さん: 自分でできる貧血の対処法としては、まず鉄分やビタミンB12・葉酸の不足を補う必要があります。また、鉄分の吸収を助けるビタミンCやヘモグロビンの元となるタンパク質も積極的にとるように心がけましょう。 鉄分の吸収を妨げるタンニンは、お茶に多く含まれています。1~2杯であれば問題ありませんが、気になるときは1時間ほど時間を空けるようにしましょう。