トヨタ実証都市、26年度以降に一般居住者募集へ…豊田章男会長「あらゆる新製品やアイデアを発明・開発できる場所」
【ラスベガス(米ネバダ州)=奈良橋大輔、小林泰裕】トヨタ自動車は6日、静岡県裾野市で建設中の実証都市「ウーブン・シティ」に、ダイキン工業や日清食品など5社が新たに加わると発表した。2025年秋にも始動し、自動運転車を中心とした車の開発にとどまらず、業界の垣根を越えて未来の街づくりを進める。
トヨタの豊田章男会長は、米ラスベガスで翌7日に開幕する世界最大級のテクノロジー展示会「CES」の記者発表会に登場し、「あらゆる新製品やアイデアを発明・開発できる場所だ」と強調した。
ウーブン・シティは、研究者や起業家らが居住し、自動運転や人工知能(AI)といった技術などを生活に近い形で開発する実証都市。これまでにNTTや石油元売り大手エネオス、給湯器大手リンナイが参加を表明しており、トヨタは6日、ダイドードリンコ、UCCジャパン、増進会ホールディングスも参画すると発表した。ダイキンは花粉のない空間を目指す実証を行い、日清食品は新たな食文化の創造を掲げている。
ウーブン・シティはトヨタが20年、CESで構想を発表。裾野市の工場跡地を活用し、全体の敷地面積は約70万平方メートルに上る。24年10月に、第1期エリア(約5万平方メートル)の工事が完了した。
当初はトヨタの従業員ら約100人が居住し、将来的には2000人程度に増やす予定だ。26年度以降に一般からも参加者を募る。