作曲家の間宮芳生さん死去、日本民謡集で高評価…「火垂るの墓」「竜馬がゆく」でも活躍
戦後日本の音楽界をリードした作曲家の間宮芳生(まみや・みちお)さんが11日、肺炎で死去した。95歳だった。告別式は18日午前11時30分から東京都目黒区下目黒3の19の1羅漢会館。喪主は長女、えまりさん。
北海道生まれ。東京音楽学校(現・東京芸術大)で池内友次郎に師事した。1953年に外山雄三、林光の3人で作曲家グループ「山羊(やぎ)の会」を結成。早くから民謡を基に新たな音楽的語法の構築に取り組み、囃子詞(はやしことば)を素材にした「合唱のためのコンポジション」シリーズや「日本民謡集」は高く評価された。
前衛的作風で国際的名声を得た後、アフリカ、北欧などの民族音楽やジャズにも関心を広げ、独自の表現世界を確立。ピアノ協奏曲などの管弦楽作品や弦楽四重奏曲ほかの室内楽作品、オペラ「鳴神(なるかみ)」「ポポイ」など多くの作品を手がけた。アニメ映画「火垂(ほた)るの墓」、NHK大河ドラマ「竜馬がゆく」など幅広いジャンルで活躍した。
92年に紫綬褒章、99年に勲四等旭日小綬章。