「ダメ人間」と責められ続けた作者が知った発達障害グレーゾーンとは!?生きづらい症状に共感の嵐【作者インタビュー】
今回、ウォーカープラスの新企画「ウォーカービズ」で紹介するのは、 介護日記漫画『電子書籍と親父の介護』でヤングジャンプ40周年記念漫画賞エッセイ部門で佳作を受賞した漫画家・クロミツ(@kuromitsu1510)さん。ある日突然、「発達障害グレーゾーン」の特性を持つと言われ、これまでの人生で「甘え」「怠慢」「努力不足」と疎まれ、“生きづらさ”を感じてきた理由を知ったのだという。「同じ悩みを抱えている人がいることを知ってほしい」そんな思いで描きはじめたエッセイ漫画『灰低 生きづらい+グレーゾーン』について聞いた。 【漫画】本編を読む ■「やる気がない」と責められる苦悩!診断基準に届かない人たちの孤独を描く この漫画が生まれたのは、母親の死後に実家へ戻ったクロミツさんが父親と暮らし始めたことが大きなきっかけだという。当初はギャグ漫画として構想していたが、父親が倒れ介護が始まったことでテーマを変更し、日々の介護の出来事をそのまま描くことにしたと語ってくれた。 家族をテーマに描く際の迷いについて、クロミツさんは「父に漫画のことを伝えたら『どんどん描いていいよ』と言われたので、迷うことはありませんでした」と語る。弟からも「おめでとう」とLINEが届き、雑誌を購入するなど応援してくれているという。 現在クロミツさんは「発達障害グレーゾーン」を題材にしたエッセイ漫画を描いている。発達障害グレーゾーンとは、障害の症状はあるものの診断基準を満たさないため、支援が受けられない状態を指す。日常生活や職場での困難がありながらも、社会的には理解されにくい特性だという。 クロミツさんは「職場ではミスを重ねる度に『やる気がない』と非難され、自分を責めるばかりでした」と振り返る。漫画では、こうした生きづらさの中からいかに活路を見出すかを描いていく。 発達障害グレーゾーンの悩みは周囲に相談しにくく、相談しても「甘え」や「怠慢」と見られることが多いという。「同じ悩みを抱える人がたくさんいることを知ってもらえたらうれしい」と語るクロミツさんは、「同じような人が、孤独を感じずに済むように」という思いを込めながら作品を制作しているとのことだ。ぜひ一度読んでみてほしい作品だ。 取材協力:クロミツ(@kuromitsu1510)