【新車販売は2カ月ぶりにプラス】2024年9月期の新車販売台数 荒天の影響がここにも
9月期の新車販売は2カ月ぶりにプラス
9月期の新車販売の動きについて業界団体の関係者は、「トヨタやダイハツなどの不正認証問題の影響が緩和し、受注残があった人気車の納期遅れも改善しつつあることから、9月期の新車販売は2カ月ぶりにプラスを回復した。 ただし、伸び率は0.3%と低め。新型車のデビューが少なかったことに加えて、8月末の台風10号の影響や、秋雨前線の活発化に伴う東北地方から北陸地方、九州地方と広い範囲で大雨が長引いてディーラーへの客足が伸びず、さらに流通網にも支障が出た点が、販売台数に多少なりとも影響を与えた模様」と解説する。 今後に関しては、「新車の需要は新型車を中心に底堅いものの、従来よりも新型車の受注台数の伸びが鈍り、合わせて好調な販売を継続する期間が短い車種が増えていることは懸念材料。 実質賃金が物価上昇に追いついていないことから個人消費の弱さが目立っていることも、新車販売にとってはマイナス要因。一方、10月1日発表の日銀の短観によると、大企業自動車製造業の先行き予想は前回調査より2ポイントほど改善しており(プラス9)、市場全体としては年末に向けて手がたく推移するものと思われる」と指摘した。
大貫直次郎(執筆) AUTOCAR JAPAN(編集)