茨城県警本部

　茨城県八千代町の畑から白骨化した遺体が見つかった事件で、県警は6日、遺体が古河市東山田の職業不詳、森順子さん（当時65）と判明したと発表した。森さんは4年以上前から行方がわかっておらず、当時同居していた40代の長男らが事情を知っているとみて死体遺棄事件として調べている。 　捜査1課などによると、2020年5月6日午前6時ごろ、森さんの長男から「助けて」などと110番通報があった。警察官が駆けつけると、長男に薬物を使ったような言動があったことなどから、直後に長男を逮捕した。 　長男は当時、同居していた森さんについて「自宅で自殺した」などと話したが、森さんは見つからなかったという。 　今年7月、別事件で県外の警察署に逮捕・勾留されている人物が、「数年前に森さんの遺体を埋めた」などと供述。県警は10月に八千代町平塚の畑を掘り起こし、合成樹脂製のシートにくるまれた遺体を見つけた。 　この人物は森さんと長男の共通の知人で、「長男に頼まれて遺体を埋めた」と話している。一方、長男も薬物とは別の事件で有罪判決を受けて県外で服役していて、「遺体の処理を知人に依頼した」などと供述しているという。 　森さんの遺体は死後数年が経っており、頭や肋骨（ろっこつ）などに骨折の痕があったが、死因は不詳とされた。（原田悠自）