自分で必要なモノを取り出せるようになってほしいときは、子どもの身長に合わせて手が届くように収納場所を設けましょう。 　例えばカトラリーセットやお茶セット、お弁当作りセットなどはすぐにできますね。我が家でもファミレスで見かけるようなカトラリーセットを作って、持ち運びできるケースの中に家族の人数分のお箸、とりわけ用のお箸とスプーン、子ども用のスプーン・フォークなどを入れていました。 　今は子どもたちも成長したので、子ども用のスプーン・フォークは取り除きましたが、今でもこのスタイルで便利に使っています。 　他にも、子どもが小さい時には子ども用のプラスチックのコップだけをトレーにまとめてキッチンカウンターに置いていました。キッチンの引き出し1段を子ども用の食器収納にしてしまうのも良いですね。 　○○セットがあれば、色んな所からあれこれ出して準備することがないので、出すときもしまうとき時もサッと片付けられて時短につながります。ぜひ実践してみて、仕組み化のメリットを体感してみてください。

●　家中が混沌としているなら 「大きな見直し」もときに必要 　小さな片付けでも効果は実感できるのですが、家中の収納が混沌としていたり、使い勝手が悪かったりすると、小さな範囲の仕組み化だけでは解決しません。家中を仕組み化する場合には、小さな見直しと大きな見直しの両方が必要になってきます。 　仕組み化は収納する構造の見直しなので、片付ける場所によっては時間や労力、収納用品を揃えるためのコストがかかります。そのため、引っ越しや大がかりなリフォームをするくらいの気概も必要です。 　私は、仕組み化する片づけは、「未来への投資」だと考えています。取り組むには時間がかかることもありますが、長い目で見ると、この取り組みが子どもと家族の自立につながるのです。 　子どもが小さな時には親が段取りをして、片付けやすい仕組みをつくっていきます。それが、子どもが成長するにつれて、子どもも仕組みを考えられるようになり、自分でもできることが増えていきます。 　しかし、仕組み化ができていないと、どこに何があるか分かりません。誰かに聞かないと何もできない、準備が進まないことになり、人任せになってしまいがちです。