塩野瑛久「俳優人生においても深く心に刻まれた」 『光る君へ』一条天皇を演じ終えての感謝
毎週日曜日に放送されているNHK大河ドラマ『光る君へ』に出演した塩野瑛久よりコメントが寄せられた。 【写真】一転、『無能の鷹』では頼りないサラリーマンになっている塩野瑛久 本作は、平安中期に、のちに世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』を生み出した、紫式部/まひろを主人公としたドラマ。武家台頭の時代を目前に、華やかにひらいた平安文化の花。きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生に挑戦する。紫式部役で吉高由里子が主演を務め、藤原道長を柄本佑が演じる。脚本は、『セカンドバージン』(NHK総合)、『恋する母たち』(TBS系)などの大石静が手がけている。 塩野が演じたのは、第66代天皇の一条天皇。道長(柄本佑)の甥で、幼くして即位した。入内した道隆(井浦新)の長女・定子(高畑充希)を寵愛するが、のちに道長の長女・彰子(見上愛)も入内し、世継ぎをめぐる政争に巻き込まれる。 塩野は、長期間にわたって演じた一条天皇について、「僕の俳優人生においても深く心に刻まれたものとなりました。『続けてきてよかった』と、今まで積み上げてきたものを肯定してあげられる機会になりました」と自身に多大な影響を与えた役だったと振り返る。 視聴者に向けては、「どうかこの作品が、一条天皇にとっての『枕草子』や『源氏物語』のような、皆様にとって心に深く刻まれる物語でありますように」 ●塩野瑛久(一条天皇役)コメント 一条天皇を演じきって 定子の前で笛を奏で、共に雪を眺めて笑い合っていた華やかな日々は思ったよりもあっという間に過ぎてしまい、それからは眉間に皺を寄せ苦悩する時間の方が長かったように思います。 帝という立場にあるにも関わらず、政をはじめ思い通りにならないことばかりで最後は悔しささえ覚えました。 そんな一条を心から慕ってくれた彰子、 そして一条の愛を一身に受け止めてくれた定子には感謝の気持ちでいっぱいです。 定子や彰子、そして母上との繋がりの中で徐々に成長していく様を感じていただけたなら、それは一緒にお芝居を組み立ててくれたキャスト、スタッフ皆さんのおかげだと思っています。 本当にありがとうございました。 撮影時のエピソード・思い出について 自分の笛の音を劇中で使っていただけた時、芸能考証・指導の友吉鶴心さん、雅楽指導の稲葉明徳さんがとても喜んでくださった時はすごく嬉しかったです。とても丁寧に優しく教えて下さったおかげだと思っています。 そして彰子に会いに藤壺に渡る一条天皇のシーンで雪の演出を加えてくださった中泉監督のおかげで定子に対する想いに、より解像度が上がり印象的なシーンになったことも思い出深いです。 『光る君へ』出演を振り返って 同じ役を長い期間かけて演じられる作品というのはそう多いものではありません。その中でも天皇という立場に身を置く人物の半生を生きられたことは、僕の俳優人生においても深く心に刻まれたものとなりました。「続けてきてよかった」と、今まで積み上げてきたものを肯定してあげられる機会になりました。 視聴者へメッセージ この『光る君へ』で一条天皇という役を演じられたこと、とても幸せに思います。皆様からのたくさんの愛も受け取っています。 この作品を通して塩野瑛久を知ってくれた方も多く、感想や反響などをいただく度にとても心強い活力となり、無事に役を全うできました。 どうかこの作品が、一条天皇にとっての『枕草子』や『源氏物語』のような、皆様にとって心に深く刻まれる物語でありますように。
リアルサウンド編集部