Mスポーツ・フォードがジョシュ・マッカーリーンのラリー1加入を発表。ミュンスターも続投/2025年WRC
WRC世界ラリー選手権に参戦しているMスポーツ・フォードWRTは、2025年WRCのラインアップとして、グレゴワール・ミュンスターとジョシュ・マッカーリーンのふたりをレギュラードライバーに起用することを発表した。 【写真】2025年WRCでMスポーツ・フォードWRTから走るジョシュ・マクリーン/エオイン・トレイシー(フォード・プーマ・ラリー1) WRCの最高峰クラスを戦うMスポーツ・フォードWRTは、2024年シーズンをアドリアン・フルモー(2025年はヒョンデへ移籍)と、実質ルーキーイヤーであったミュンスターのふたりとともに戦った。 そのなかで、エースのフルモーは5度の3位表彰台を獲得してチームを牽引。ミュンスターも慎重にルーキーイヤーを戦い進めながら、シーズン後半には堅実なラリーかつ速さに磨きがかかってきた姿を見せていた。 そこに加えて、ERCヨーロッパ・ラリー選手権での活躍が認められたマルティン・セスクを計3戦で起用。WRC参戦2ラウンド目の地元戦ラリー・ラトビアにて、ステージウインをあげるなど目を見張る速さで実力をアピールしていた。 迎える2025年については、ヒョンデ陣営入りがすでに決まっているフルモーは離脱し、まずはミュンスターとコドライバーのルイス・ルッカの続投をアナウンス。さらにその翌日、大方の見通しとなっていたセスクの起用ではなく、新たにWRC2からステップアップを果たすジョシュ・マッカーリーン(コドライバーはエオイン・トレイシー)のレギュラー起用を発表した。 アイルランド出身のマッカーリーンらは、2024年第5戦ラリー・ポルトガルWRC2クラスでの2位表彰台を含む好走と、継続参戦したERCでの成功を収めたシーズンを経て、WRCの最高峰クラスにデビューする。そしてこのふたりは、モータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミーの支援を受けることも決まっている。 チームのリチャード・ミルナー代表は、2025年のレギュラーラインアップについて以下のようにコメントしている。 「今年はグレゴワール(・ミュンスター)とルイス(・ルッカ)と一緒に仕事をするのが本当に楽しかった。2025年に彼らが戻ってくるのは、私にとって大きなプラスだ」 「彼らはデビューイヤーの間に大きな進歩を遂げた。2025年の挑戦ついて、目標は現実的なものを維持していく必要があるが、彼らはこの機会に充分値するので、ふたりにとっての素晴らしい機会になると思う」 「そしてMスポーツは、このスポーツで将来有望な才能にチャンスを与えることで有名だ。モータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミーの支援を受けて、私たちはまさにジョシュ(・マッカーリーン)とエオイン(・トレイシー)のためにチャンスを与える。2025年は彼らにとって大きな挑戦となるが、彼らがこのスポーツの頂点でキャリアを築くために必要な資質を持っていることを世界に示す、一生に一度のチャンスとなるだろう」 「彼らにそのチャンスを与えることができて誇りに思うよ。チームとアイルランドのファン全員がこのペアとこのチャンスを後押ししてくれると確信しているし、彼らやアカデミーと協力して、我々全員にとってポジティブなシーズンを送ることを本当に楽しみにしている」 なお、注目を集めていたセスクの起用については、マッカーリーン獲得のリリース内では触れられていない。2025年WRCのMスポーツ・フォードWRTレギュラー参戦が確定したふたりのドライバーのコメントは以下の通りだ。 ●グレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1) 「Mスポーツの優れたチーム体制と雰囲気のなかで、ふたたびプーマを運転する機会を得られることが本当に楽しみだ」 「ルイス(・ルッカ/コドライバー)と引き続き一緒に走れるのも嬉しい。トップカテゴリーでの進歩を続け、2024年の順位からさらに向上することを目指していくよ」 「もちろん、それはトップ5フィニッシュを決めて自己ベストリザルトを突破し、最終的には表彰台も狙うことを意味する。自分たちに何ができるか楽しみだ」 ●ジョシュ・マッカーリーン(フォード・プーマ・ラリー1) 「来年、Mスポーツ・フォードに加入して世界ラリー選手権でプーマ・ラリー1を運転することは、まさに夢の実現だ。モータースポーツの最高レベルで競争することを常に夢見てきたが、今その機会が現実になりつつある」 「このようなプロフェッショナルで献身的なチームと一緒に仕事ができることを非常に嬉しく思っており、エオイン(・トレイシー/コドライバー)とともに全力を尽くす準備ができている」 「これは私のキャリアにおける大きな一歩であり、これを実現してくれたモータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミー、ジョン・コイン(アカデミーの支援者)、サポーター、家族、そしてチームなど関係者全員に心から感謝の意を表したい。早くハンドルを握るのが待ちきれないよ!」 [オートスポーツweb 2024年12月19日]