二松学舎大付に２―１で勝利した東京の永見光太郎投手

◆春季東京大会▽３回戦　東京　２―１　二松学舎大付（６日、ＪＰアセットスタジアム江戸川） 　東京が二松学舎大付を２―１で下し、夏のシード権を獲得した。 　エースの永見光太郎（３年）が、Ｕ―１８日本代表候補の片井海斗（３年）ら擁する二松学舎大付の強力打線を封じた。直球にカットボールやカーブなど変化球を織り交ぜながら初回、２回と３奪三振を含む３者凡退。１点リードの５回に二塁打を許し、内野ゴロの間に１点を返されたが、その後もテンポ良くアウトを刻んでいく。 　打線も永見を援護した。５回は山口潤人（２年）の右中間二塁打、佐藤陽飛（３年）の中前適時打で先制すると、１―１の６回には１死二、三塁で中村悠佑（３年）が中犠飛を放ち、これが決勝点に。強豪相手に１１安打を記録した。永見の勢いは止まることなく９回も三者凡退。３安打１四球１失点７奪三振の好投で１点差のゲームを制した。 　堂々のピッチングでベスト１６に導いた永見は、「カットボールが通用するようになったので、抑える自信はあった。コースは甘く入らないように。片井君と（６番）五十嵐（将斗）君がキーマンなので、その前にランナーを出さないように常に気をつけました」と笑顔で振り返った。片井に対しては３打数無安打１四球２奪三振。「まっすぐは打たれると思ったので、変化球で攻めた」と持ち味である精度の高さを発揮。松下浩志監督も、「彼の良さであるコントロールの良さが出ていた。よく投げてくれた」とうなずいた。 　昨秋までの最速は１３３キロだったが、冬を越して１４０キロに。食事も徹底してサイズは１８１センチ、７０キロ近くまで大きくなった。さらにカブス・今永昇太らプロ選手やドラフト注目の選手らを指導しているトレーナーの北川雄介氏に師事。「カットボールは北川さんに教えてもらった」という一番の武器はこの日もさえた。 　１回戦（２日）の成立学園戦で完封勝利、２回戦の桐朋戦でもプロ注目の強打者・森井翔太郎らを抑えて完封勝利。「少し疲労はあった」というが、ここまで中１日の３連戦を投げきり、さらに自信をつけた右腕は、「終盤１００球超えてからコントロールが荒れたり球威が落ちるので、そこはもっと上げていきたい」と反省も忘れず、次を見据える。「もっとレベルの高いピッチャーになって、どこにいってもエースになれるピッチャーでいたい」。今後への期待が大きく膨らむ。（雑誌『報知高校野球』取材班）