格上・神戸の変更は「想定内」、WEリーグ発足の「変化」と、女子も西日本勢が「台頭」【クラシエカップ決勝が示した「女子サッカー」の未来】(3)
■背景にある「球技専用スタジアム」開場
サンフレッチェ広島レジーナは、もちろんJリーグのサンフレッチェ広島が立ち上げた女子チームだ。 2024年シーズンの男子の広島は、ミヒャエル・スキッベ監督の下で素晴らしい攻撃サッカーを披露したものの、J1リーグでは準優勝。天皇杯全日本選手権とYBCルヴァンカップではともに準々決勝敗退と無冠に終わった。その広島に、女子チーム(レジーナ)がタイトルをもたらしたのだ。 男子ではJ1リーグでヴィッセル神戸が優勝し、広島が準優勝。天皇杯でもV神戸が優勝し、ガンバ大阪が準優勝。2024年はすっかり西日本優位のシーズンとなった(その結果、2025-26シーズンのACLは、リーグ戦3位のFC町田ゼルビアを除いて、西日本勢が3チーム出場することになった)。 東京都や神奈川県のチームが多数を占め、また成績面でも川崎フロンターレや横浜F・マリノスがリードしていたJリーグだが、ここへきて西日本勢の台頭が著しい。西日本には広島のピースウイングや長崎のスタジアムシティのような近代的な球技専用スタジアムが相次いで開場したが、それも西日本勢台頭の背景にある。 築25年以上の古い、しかも陸上競技トラック付きのスタジアムが主流の東日本に比べて、施設面でも西日本のほうが進んでいる。 そして、今回、広島レジーナがタイトルを獲得したことによって、女子サッカーの世界でも西日本勢が台頭するきっかけになるかもしれないのだ。3月に再開されるリーグ戦後半(第12節~22節)に注目したい。
後藤健生
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