市川團十郎「毎回が新たな挑戦」4役演じる「裏表忠臣蔵」が新橋演舞場で初日
歌舞伎俳優市川團十郎(47)が4役つとめる「双仮名手本三升(ならべがきまねてみます) 裏表忠臣蔵」が3日、東京・新橋演舞場で初日を迎えた。26日まで。 【写真】高師直を演じる市川團十郎 7代目團十郎が初演した「裏表-」を新たな形で作り上げ、大星由良之助を初役でつとめ、早野勘平、斧定九郎、高師直の4役を演じた。早替わりや立ち回り、宙乗りなど見せ場もたっぷりで、意外な人物の宙乗りに、客席も沸いた。長女市川ぼたん、長男市川新之助も出演している。 ▼團十郎コメント全文 新年おめでとうございます。皆で一丸となり稽古を重ね、本日無事「双仮名手本三升 裏表忠臣蔵」の初日を迎えることができました。 新橋演舞場のお正月公演への出演は本年で15回目となりますが、毎回が「新たな挑戦」となっております。 今回は古典歌舞伎の名作「仮名手本忠臣蔵」を「表」、現代に合わせた形の新たな場面を「裏」としてつけ、「裏表忠臣蔵」を初演した7代目團十郎の精神を受け継ぎながら、登場人物の物語がよりはっきりと描き出される、現代に合わせた「裏表忠臣蔵」となるよう稽古を重ねてきました。通常では大変上演時間が長い「忠臣蔵」ですが、今回は、物語はしっかりと描きながらも上演時間は短くテンポを上げ、「忠臣蔵」をご存じの方も、まだご覧になったことがない方も、皆さまにお楽しみいただける作品に作り上げました。 この機会にぜひ新橋演舞場にて「忠臣蔵」の世界に触れていただき、物語の根底に流れる日本人が大切にしてきた心を感じていただき、お楽しみいただければ幸いです。 本年は若手も多く出演しており、さまざまな出演者により生まれる舞台上のエネルギーもご堪能いただければと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。