南城市議会、古謝市長への辞職勧告決議案を否決 強制わいせつ容疑で書類送検受け 沖縄
県警から強制わいせつ容疑で書類送検された古謝景春南城市長に対し、南城市議会の中立・野党の5市議は19日、「被害者らの一刻も早い救済と市民や職員の不安を解消し、人権を守り抜くためにも混乱極まる市政の正常化を急がねばならない」として辞職勧告決議案を市議会に提出した。 【動画あり】強制わいせつ容疑で書類送検の南城市長「無実を証明していく」
市議会は反対多数(賛成7、反対9)で否決したが、2人が退席した。いずれも与党議員だった。市長は「無実」を主張しているが、刑事事件に発展し、与党の足並みも乱れ始めている。 退席したのは、公明党の銘苅哲次市議とゆまぢり会の上地寿賀子市議。採決後の取材に、銘苅市議は「起訴になれば市政運営は厳しくなるが、検察の判断が出ていないので賛成に回る理由がない」と説明した。上地市議は議場退席時に「この件に関しては判断しかねる」と述べた。 この日の市議会本会議では、市職員出身の高江洲順達市議が、職員アンケートで市長からセクハラを受けたという回答が9件あったことを挙げ、「職員は絶対ウソをつかないと思う。市長は辞職に値する」と賛成討論した。松田兼弘市議も「被害申告女性への攻撃的振る舞いは常軌を逸し、市トップとしての資質がない」と述べた。 一方、ハラスメントに関する特別委員会の委員長を務めた安谷屋正市議は反対討論で、「書類送検の段階で、事実として確定したものが何一つない状況は変わっていない」と訴えた。
古謝市長は県政記者クラブから再会見の実施を求められているが、この日の本会議終了後の報道陣の取材にも応じなかった。
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