「改革に値しない」 立憲・野田氏、企業・団体献金の上限規制を批判
立憲民主党の野田佳彦代表は1日午後、同党が主張する企業・団体献金の禁止をめぐり、自民党幹部から献金額の上限規制の強化で対応する考えが出ていることに対し、「改革に値しない」と述べ、「額の規制」ではなく「禁止」を自民側に要求していく考えを示した。新潟市内で記者団の取材に答えた。 自民の田村憲久政治改革本部長代行は1日午前のNHKの討論番組で、企業・団体献金の禁止に否定的な考えを示しつつ、「上限(規制)も含め、ルールをどう作るかを考えるべきだ」と述べていた。 これに対し、野田氏は献金禁止がリクルート事件などを受けた1994年の政治改革の「宿題」とも呼ばれていることを踏まえ、「少なくとも30年前の議論は上限論ではなく、廃止の方向だった。その基本的な方向から逸脱しては改革に値しない」と指摘。石破茂首相が年内の政治資金規正法の再改正を目指す考えを示していることについては、「我々もそう思っている。『早く(改正案として)案を出してこい』と(自民に)言いたい」と語った。 一方、企業・団体献金の禁止に慎重な立場をとる国民民主党の玉木雄一郎代表は1日午前のフジテレビの報道番組に出演し、立憲の禁止案で「政治団体」が除外されている点を問題視しつつ、「(野党で)一致するのだったら、我々だって禁止は反対ではない。協力する」と述べた。 これに対し、野田氏は記者団に「政治団体の定義をお互いに確認しながら、議論を進めればいい。(立憲として)抜け穴を作ろうと全く思っていない。一緒に知恵を出し合いましょう」と語り、国民民主側に協議に応じるよう求めた。(大久保貴裕、笹井継夫)
朝日新聞社