仕込みは深夜1時から。サンドイッチの名店「ベイクハウス イエローナイフ」の魅力
埼玉・浦和で地元の人々に愛され続ける「ベイクハウス イエローナイフ」は、全国からも熱心なパン好きが一度は訪れたいと願うベーカリー。必食はサンドイッチ。人気店の秘密に迫る。『エル・グルメNo.40』掲載。
地元産の野菜がたっぷりでボリュームサンドで笑顔になる 「ゆきちゃん、おはよう!」 朝6時の開店と同時に多くの常連客が訪れてはオーナーシェフである山邊純弥さんの母、ゆきちゃんこと幸恵さんと挨拶を交わす。 幸恵さんは店に並ぶサンドイッチやお菓子を担当する。朝から活気あふれる店の手本はサンフランシスコで訪れた「タルティンベーカリー」という。 「あのアットホームな雰囲気と地元の食材を使っているのが理想で。ここに移転するときの参考にしたの」と満面の笑みで話す幸恵さん。店は幸恵さんとご主人の義明さんが初めて30年近く。現在の場所に移転した6年前から息子の純弥さんがベイカーとして加わった。 今も昔もファンが多いのがショーケースでひときわ目立つサンドイッチだ。「どんな種類が並ぶかは当日にならないと分からない。今日も初めて見るフィリングがあるんですよね」と純弥さん。地元産の有機野菜を使い、そのときに手に入る食材で作るサンドイッチは凝った味付けではないのにどんどん食べ進めたくなる。秘訣は「野菜をたっぷり入れて、過度な味付けをしない」と幸恵さん。 テイクアウト用以外に店内限定のサンドイッチも充実。「旬の野菜はグリルにして甘みを引きだし、生の野菜と合わせて味と食感にメリハリを付けています」と純弥さん。 素材合わせの妙で変わる。サンドイッチの風味と食感。たくさん食べてほしいとの思いからボリュームもたっぷりの逸品を求めて、定期的に足を運ぶ人が多いのも納得だ。 サンドイッチとお菓子を作りながらも接客もこなす山邊幸恵さん(右)とサワードウやカンパーニュなどのハード系を手がける息子の純弥さん(左)。笑顔のスタッフさんたちで店内は明るい雰囲気に。