『ホーバス・ジャパン』の担い手としての自覚が高まる長崎ヴェルカの川真田紘也「全力でやりつつ新しい選手たちを手助けしたい」
同ポジションの最年少・渡邉伶音をサポート「あせらずゆっくりと」
11月20日、『FIBAアジアカップ2025 予選 Window2』のモンゴル戦のロスター12名が発表され、長崎ヴェルカの川真田紘也もこれに名前を連ねた。2022年の代表初招集から2年と少し。すっかり『日本代表のマイキー』という印象が定着した川真田は11月13日に催されたメディアデーで「新しいチャレンジが始まるので、僕も新しい気持ちで挑戦したい」と意気込みを語っていた。 沖縄で開催された『FIBA ワールドカップ2023』に引き続き、パリ五輪の代表候補にも入った川真田だったが、最終のロスター入りはならず。天理大の先輩にあたる佐々木隆成と共にサポートメンバーとして、大会直前の遠征と大会期間中のチームに帯同した。 川真田は「メンバーに入れなくて悔しいという気持ちはありました」と当時の心境を明かしたが、帯同期間には多くの実りを得たとも振り返った。「メンバー外とは言え一緒に練習させてもらったり、試合を観戦させてもらったりして、本当にレベルの高いところで戦っているということを肌で感じました。メンバーの気持ちの高さも感じて、もっともっと自分も成長しなきゃいけないなと思いました」 2027年のカタールワールドカップ、そして2028年のロサンゼルスオリンピックを見越して、今回の直前合宿には代表キャリアの浅い若手選手たちも多く参加した。「年数だけならベテランみたいになってきた」とホーバス・ジャパンにおける立ち位置を自認している川真田は「自分のことを全力でやりつつも、新しく入ってきた選手たちが困っていたら手助けしたい」と話しており、まずは積極的にコミュニケーションをとるところから始めたという。 同じセンターポジションの18歳・渡邉伶音は『兄貴分』として特に気にかける存在のようだ。川真田は次のように語った。 「18歳で、来たばかりでプロと同じ水準でやるのは難しいと思うので、『緊張せず楽にやったらいいと思うよ。あせらずゆっくりやったらいいんじゃない』みたいなことは話しました。フィジカル的なことを教えてあげたり、チームに溶け込めるように促したり、トムさんのやり方を教えてあげたり。もちろん、A代表にいる以上はライバルなのでマッチアップしたら全力でやります。伶音が『これがA代表の一つの指標なんだ』って思ったらもっとレベルアップできるかもしれないので、全力で手を抜かずやっています」 21日のモンゴル戦のロスターのうち、センターはアレックス・カークと川真田の2人のみ。川真田のプレータイムはそれなりに長くなることが予想される。より高みに引き上げられた日本代表としての自覚と自信を胸に、新たな一歩を踏み出す川真田の奮戦に注目だ。
バスケット・カウント編集部