時・場所・場面に合う服装とは?Vol.3/アレクシス・クラウストル
T=Time、P=Place、O=Occasionをわきまえた服装をする、という概念は多様性の時代でも大切。状況に応じ、自分も周囲も快適でいられるような、嫌な目立ち方をしないスタイル。しかし、それだけじゃオシャレではないね。ここでは個性も上手に発揮する3人に、6シーンの装いを披露してもらいます。 in Paris
1. 友人の結婚パーティ。
インナーはシャツではなくカットソーで、完璧過ぎないドレスアップに。 自宅で結婚式の支度中のアレクシスは、セルジュ・ゲンスブールやラルフ・ローレンなど、’60年代や’70年代に名を馳せた著名人たちのシックな装いがスタイルのベース。重厚感のあるダブルのジャケットがよりエレガントに見えるよう、胸元にはゴールドのネックレスを合わせてた。一方で、インナーにはラフなカットソーというのが少々意外。「ドレスシャツではなく、Tシャツなのはちょっと抜け感を出すためさ。頭から足の指先まで完璧にするのではなく、どこかワンポイントだけ崩すのがいいんだ」
2. クライアントとの打ち合わせ。
ビジネスシーンでも、デニムはマスト。ジャケットはしっかり肩パッドがあるものを。 颯爽と打ち合わせへ向かうアレクシスのパンツは意外にも〈Levi’s〉。「僕のスタイルにおいてデニムは欠かせないから、ビジネスの大事な場面でももちろんはくよ。けど、ラフな印象にならないよう濃い色を選ぶんだ。ダブルのジャケットは、肩パッドがしっかりと入っているから今日みたいなお堅い日に最適。それに、カッチリと羽織れるこの手のものは、自分の意見や行動に自信を得られる気がするんだ」。お気に入りだという〈Husbands〉の4.5㎝ヒールのブーツを足元に装備すれば、背筋も伸びてシャキッとした気持ちで仕事に取り組めるんだとか。
3. パートナーとのデート。
カッチリしがちなレストランディナーではポップなキャラクターTシャツで気軽さをプラス。 ディナーデートのお気に入りは、9区のフレンチレストラン『Alfred』だというアレクシス。「ピート・モンドリアンの絵画をモチーフにした壁画がある店内はとてもエレガント。だからといって、僕の装いも洗練され過ぎないように心がけているよ。超破格な古着屋『Guerrisol』で見つけたベルベットのジャケットに〈Yves Saint Laurent〉のローファーを合わせた優雅なスタイルに、ミッキーマウスのTシャツを差し込むことで、シックとカジュアルのコントラストが楽しめるし、かしこまりがちなシチュエーションとのバランスを取ることができるんだ」