お年玉で新紙幣「渋沢栄一」を渡すのは 縁起が悪い? 結婚式のご祝儀マナーで物議も…マナー講師に聞いたお年玉のNG行為
実は「お年玉」には意外に知られていない“マナー”たくさんがあることを知っているだろうか。2024年は新紙幣が発行されたのを機に新たなマナーも生まれたが、マナー講師の金森たかこさんにお年玉にまつわる作法について聞いた。 【画像】実はあまり知られていない、お年玉の“金額”に関するマナー
意外と知らないお年玉のマナー
ポチ袋に入れて、それなりの額を適当に入れて渡せばOKというわけではなく、お年玉には「渡すタイミング」「お札の種類・向き」など注意するべき点があり、また、もらった側にもやるべきことがある。 「まず、渡すタイミングですが、お年玉は新年初めて会ったときや新年のご挨拶にうかがった際、その挨拶が一段落したタイミングで渡します。渡す際は直接手渡しが基本で、机や畳の上に置いたまま渡すのは避けましょう」(金森さん、以下同) 2022年に日本トレンドリサーチがお年玉に関するアンケート調査を発表していたが、お年玉を“直接渡す”と答えた人は全体の77.5%だった。「本人に渡したほうが気持ちが伝わるから」「手渡しのほうがありがたみがあるから」といった理由があげられていたが、逆に直接ではない理由は、“会うことができない”から。 その場合の対処法としては、“誰かに預ける”が最多で、“郵送”、“振り込み”と続き、“電子マナー”で渡すという人も一定数いた。 確かにできる限り、お年玉は直接手渡したい。そして渡す際には、「『今年も元気でね』など、一言添えることで気持ちがより伝わります。黙って渡すのは避けましょう」と金森さんは指摘する。 また、自分が成長するにつれて、親にお年玉を渡すという人も出てくるだろう。お年玉は基本的には、子どもや目下の人に渡すものだが、親や祖父母に渡す場合の表書きは「お年賀」と書くのが適切だ。 そして肝心の“中身”について。 「お年玉は新年を祝って渡すものですから、できるだけしわや折り目のついていない新し いお札を用意しましょう。新年のお祝いごとには“新しいもの”が縁起がいいとされています。さらにお札をポチ袋に入れる際は、人物の顔が上向きになるように入れます。 複数枚入れる場合など、お札の向きがそろっていないと、無作法な印象を与えてしまいます。特に日本では細やかな気配りが大切とされているため、お札の向きにも注意を払いましょう」 ただ、ポチ袋は相手の年齢に応じたものを選ぶと喜ばれ、親など年長者に渡す際はポチ袋ではなく、紙幣を折らずに入れられる封筒型のものにすると丁寧とのこと。また、硬貨ではなく紙幣を使うのが基本だが、幼児に初めてのお年玉として 500 円硬貨を渡すなどはOK。その際は新しいもの、またはきれいな 500 円玉を選ぶとよい。 「最後にもらった側の注意点ですが、親がいないときにお年玉をもらったら、必ず誰からもらったのかを親に言うよう、ふだんから子どもに教えておきましょう。そうすることで、親からも相手にお礼を伝えやすくなります」
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