”問題児”デービスが無敗の強豪と因縁のタイトル戦、過去にはメイウェザーのジムで大喧嘩も=6.16
6月16日(日、現地時間15日)米ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナにて行われるプロボクシング[WBA世界ライト級タイトルマッチ]では、3階級制覇王者の“問題児”ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)に、WBA世界ライト級2位のフランク・マーティン(アメリカ)が挑む。 両者は約4年前にメイウェザーのジムでスパーリングを行っており、その時にまるで”レスリングのような”喧嘩となり、スパーリングが中止された因縁を持つ。 【フォト・動画】デービスの”居合抜き”のようなKOの瞬間!マーティン、相手が場外に落ちそうな豪快KO 2人は約4年前、メイウェザーのジムでスパーリングを行っており、4Rにマーティンの左がデービスに強烈ヒット。デービスはブチ切れ、その後は超接近戦のラフファイトになり頭を抱えるようなラフなクリンチの連続になる。そしてデービスによるとに「まるでレスリングのような状態」となり、マーティンも「喧嘩だった」と話す。 ヒートしすぎた状態に、ジムのスタッフやメイウェザーまでもがリングに上がり、2人を引き離した。 デービスもその時の様子を覚えているのか、会見では「あいつは破壊力あるパンチだけは得意。やっと決着つけられる」と、マーティンの左の強打を認めている。 一方マーティンはデービスを評し「爆発力とスピードはある。しかしアイザック・クルーズ戦などのように、彼はボクシング(スタイル・攻守バランスに長けている)に慣れていない。俺は相手を振り切ることも、方向転換することも出来る」と自身のスタイルが有利だと自信を持つ。 さらに「俺はアンダードッグだが、15日には世界最高のファイターがKOされるのを見ることができるだろう」とKO勝利もありうるとした。 11日に行われた事前会見では、なんとデービスがボイコットし現れず。デービスは”盛り上がりが足りない”ことに腹を立て欠席したとしているが、その時間にロードワークしている映像がSNSで出回っており、一部では減量苦ではないかとの声もある。 デービスは因縁の試合を制し、ヘイニーとの統一戦へ向かえるか。マーティンが下馬評を下し歴史を変えるのか。 ◆デービスはフロイド・メイウェザーの愛弟子として、史上3人目の3階級同時王者を達成。身長165㎝の分厚い身体から、破壊力抜群の強打を持ち、戦績は29勝無敗(27KO)と驚きのKO率93%。リング誌のPFPランキングでも現在8位につけている。 前戦は昨年2月、ライアン・ガルシアとの超ビッグマッチでKO勝利、1年4ヶ月ぶりの試合となる。 一方その輝かしい戦績の裏で、暴行容疑等で幾度となく逮捕され、昨年は20年に起こしたひき逃げの罰である自宅軟禁を破った罪で、拘置所行きとなっていた。 ◆マーティンはトップアマを経て、戦績は18勝無敗(12KO)とこちらも負け無し。身長は173㎝とデービスより8㎝高く、出入りの多いステップとスピードある手数を持ち味とする。デービスとは29歳と、現在同じ年だ。 22年にデービスへの挑戦権を得た後も、23年にWBC王者シャクール・スティーブンソンへの挑戦権を勝ち取っている。