フランス―イスラエルに警察官4000人配置 オランダでのサポーター襲撃事件で「非常に危険なイベント」
14日にフランスのサンドニで予定されているサッカーのUEFAネーションズリーグ、フランス―イスラエル戦が厳戒態勢で開催されることになった。パリ警察が10日、スタジアム内外と公共交通機関の安全確保のため、警察官4000人、競技場スタッフ1600人を配備すると発表した。当日はフランスのマクロン大統領も観戦予定という。 7日にオランダのアムステルダムで行われた欧州リーグ、アヤックス(オランダ)―マッカビ・テルアビブ(イスラエル)の試合後、マッカビ・テルアビブのサポーターが襲撃され、5人が負傷する事件が発生。SNSでは「パレスチナに自由を!」と叫びながら暴行を加える集団の動画が拡散された。また、試合前には同クラブのサポーターと親パレスチナのデモ隊が衝突し、62人が地元警察に逮捕されていた。 イスラエルの国家安全保障会議は10日、海外在住の国民に対し、スポーツや文化イベントでデモを装った襲撃に注意し、特にパリでの試合観戦は避けるように警告した。パリ警察のローラン・ヌニェス署長は公共交通機関に1500人、試合会場のスタッド・ド・フランスには2500人の警察官を配置し、セキュリティーチェックも強化すると表明。地元テレビに「この試合は我々にとって非常に危険なイベントとなっている。当局はいかなる暴力も容認しない」と語った。 フランスのブリュノ・ルタイヨー内相は8日、試合は予定どおり開催すると発表。会場変更を否定し、パリ警察に警備強化を要請していた。マクロン大統領の側近によると、大統領の試合観戦は「アムステルダムでの試合後に起きた容認できない反ユダヤ的行為を受け、友愛と連帯のメッセージを送る」ねらいもあるという。