ファイナルQTトップ通過は宋佳銀(ソン・ガウン)。5位通過の菅楓華は「第2の神谷そら」になれる!?
来季の国内女子ツアー参戦に向けて出場順位を決める「クォリファイングトーナメント(QT)ファイナルステージ」が4日間の日程で終了した。トップ通過は宋佳銀(ソン・ガウン)、2位小倉彩愛、3位藤田かれん、4位河本結、5位菅楓華と続く。みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届け。
リーダーボードもないQT(出場順位決定戦)は独特の重苦しい雰囲気が漂っていました。師走の葛城ゴルフ倶楽部宇刈コースは、フェアウェイは広くオープンな景観ではありますが、グリーンは速く砲台でグリーン周りもやさしくはありません。それに加えて最終日も5.5メートルの風が吹き、ショットの乱れがスコアの乱れに直結するコンディションでした。 来季のレギュラーツアーに概ね出場できる35位以内を目指して、ファーストQT通過者やポイントランク56位から70位までの選手、今季のシード選手で来季のシード権を獲得できなかった選手など104名が参加しました。 通過した上位陣を見ると、今季ケガの影響から調子を崩していた小倉彩愛選手が2位通過。「2カ月安静にして足のケガをしっかり治してからQTに向けて準備してきました」とその成果が実った形に。 同じくレギュラーツアー常連組からは、4位通過の河本結、6位通過の大里桃子、7位通過の木戸愛、8位・脇元華、10位・岸部桃子、11位・岡山絵理、12位・鶴岡果恋、13位・上野菜々子、14位・新垣比菜、18位・工藤遥加、20位・宮田成華、22位・竹内美雪、26位・三ヶ島かな、33位・山路晶、35位・エイミー・コガといった選手が順当に名を連ねました。
その中で今季不調だった大里桃子選手は、「シーズン途中から持ち球のドローをフェードに変えQTに向けて準備してきた」とは終了後の会見談。最終日はパットも決まり67の好スコアで6位通過し、「朝から吐きそうな緊張感から、ホッとしています」と、率直な感想を聞かせてくれました。 2023年のプロテスト合格組からは5位通過の菅楓華、15位通過の髙木優奈、24位通過の小西瑞穂、29位通過の吉澤柚月の4名。 菅選手は来季のレギュラーツアーでは「まずは予選通過」と言いますが、「ラインを消すつもりで打った10メートルくらいのパット」を2つ決め、最終日のスコアをイーブンパーにまとめて終えたその強気なメンタルが昨年のQT突破から2勝を挙げた神谷そら選手に重なって見えました。