蟬川泰果、風読み切って渾身イーグル「これで流れが来たと思った」松山英樹と並んで2位【男子ゴルフ】
◇15日 男子ゴルフ ダンロップ・フェニックス第2日(宮崎市、フェニックスCC) 蟬川泰果(23)=アース製薬=と松山英樹(32)=レクサス=が、そろって65で回り、通算10アンダーで2位に並んだ。首位は海外招待選手のマックス・マクグリービー(29)=米国=で、通算14アンダー。 蟬川の渾身(こんしん)の一撃が出たのは、13番だった。左ドッグレッグのパー4で、ほとんどの選手が1オンを狙う。だが、この日は北北西の風が吹き、松山英樹や石川遼を含め、挑戦した選手の多くはグリーン左に打球を流された。そんな風向きを察知した蟬川は、やや右に方向を取り、ドライバーを一閃(いっせん)。狙い通りに飛んでいった打球はグリーンに直接落ち、ピンをかすめるように、3メートル超えた所で止まった。 慎重にイーグルパットを沈めた蟬川は、「グリーンまでは木がじゃまになるラインだったが、うまくドローがかかった。手応えがあった」と、してやったりの顔。「これで流れが来たと思った」と言い、難しいパー3の17番で4つ目のバーディーを決めた。 大会前に、ドライバーからウエッジまで、すべてのクラブでシャフトを替えた。効果はすぐに現れ、これまで落ち際で左にねじれていた打球が、垂直に収まるようになった。今季未勝利で、賞金ランクは23位にとどまっていたが、「今日も上位を見るような状況ではなかったけれど、ようやく調子が上がってきた」と、笑顔も戻ってきた。 2日にタレントの久保葵と結婚。新婚初戦となった前週の三井住友VISA太平洋マスターズは「これからはお金を稼がないと」と意気込んで臨んだが、ショットが定まらず。新婦も観戦に来ていたが56位だった。今週も、もちろんギャラリーの中に応援の姿がある。「横にいてくれて、すごく頑張れる。(プレーが)終わった後も、リラックスさせてくれる」という。昨年大会は最終日に追い上げたが、届かず2位だった。雪辱は、二人三脚で果たす。
中日スポーツ