単なるSF大作にあらず、テーマは宇宙を超えた絆 ── C・ノーラン監督最新作『インターステラー』
新生「バットマン」シリーズの『ダークナイト』(08年公開)や『ダークナイト ライジング』(12年公開)、『インセプション』(10年公開)などの作品で知られるクリストファー・ノーラン監督の最新作映画『インターステラー』が、いよいよ11月22日から日本でも公開される。 7日から全米で封切られた同映画は、3561スクリーンで公開され、5日からの5日間(北米249館では5日から先行上映)で興行収入約5215万ドルを記録。全世界興行収入は約1億3215万ドルとなり、週末の世界興行ランキング1位となった。日本でも制作段階から注目を集めて、公式サイトなどで予告編が公開されると大きな反響を呼び、本年度最大の話題作との呼び声も高い。 数々の名作を世に放ち、ヒットメーカーとして知られるノーラン監督がメガホンを執り、主演は『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒー、『レ・ミゼラブル』で助演女優賞を受賞したアン・ハサウェイやジェシカ・チャステイン、ケイシー・アフレックといった豪華キャストが集結した同映画に大きな期待が寄せられるのは、至極当然のことかもしれない。 だがその一方で、作品の内容に関しては、「劇的な地球環境の変化によって地球滅亡のカウントダウンが迫る中、人類の存亡をかけて新たな星を探すミッションに挑む人間たちの愛を描いたストーリー」といったくらいの情報しかなく、これまでその詳細はベールに包まれていた。 ノーラン監督が「幼い頃、ロンドンのレスタースクエアにある映画館の大きなスクリーンで、父と一緒に『2001年宇宙の旅』を見た。とても印象に残っている経験だ。本作では、同じようなスケールの作品をお届けしたいという野望があった」と語っていることもあり、「ヒーローが活躍するありがちなSF作品なのでは?」といった予想の声も一部ではあったが、試写会での鑑賞後、そういった声が誤りであることを強く認識させられた。