急に活気づいた相鉄ゆめが丘、「大規模集客施設」開業のインパクト 横浜郊外にポツンとあった駅が本領発揮
多機能トイレの拡充や女性用トイレにパウダーコーナーを設置するなどトイレの全面改修のほか、上屋鉄骨の新塗装といったリニューアルを実施。副駅名称を「ゆめが丘ソラトス前」とした。 商業施設を運営する相鉄ビルマネジメントによると、7月25日のソラトス開業後、最初の日曜日である7月28日には約5万7000人が来館した。8月は1日平均約2万9000人が訪れたという。 同社担当者は「プレオープンから大変多くのお客さまにご来館いただき、その流れでお盆休みに突入したことで、8月中も混雑が続く状況だった」と振り返る。利用状況については「滞在時間が長く、入館数・売り上げともに土曜日よりも日曜日の比率が高い。土曜日は都心部で過ごし、日曜日は近場でのお買い物やご家族で過ごすなどの選択をされているのではないか」とみている。
そのうえで今後について「地域の核となり、施設を中心とした地域コミュニティが生まれ、ゆめが丘に住みたいと思っていただけたり、住んでいる人たちがゆめが丘に誇りと愛着を持っていただけたりするような街になってほしい」と力を込める。 ■ソラトス以外の施設も続々 駅周辺には2024年4月、健診センター併設の「ゆめが丘駅総合病院」が開業。5月には相鉄不動産と三井ホームによる5階建ての木造賃貸マンションが完成している。駅西側では335戸の大規模マンション「グレーシアウエリス横浜ゆめが丘」が建設中だ。
相鉄によると、ゆめが丘駅に関しては、横浜市のデータで7月は11万9925人、8月は15万7029人の利用があったという。ソラトスの開業は相当なインパクトを与えたようだが、開業から四半世紀の間出番を待っていた同駅の本領発揮は始まったばかりといえそうだ。
橋村 季真 :東洋経済 記者