「家計については心配していない」高齢者が6割越え!?老後は月20万円の収入が「普通」なの?
老後の生活が心配だと考える人が多い一方で、内閣府の「令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(全体版)」によれば「家計については心配していない」と答えた人が6割以上もいることが分かりました。 そこで本記事では「家計に対して心配・心配ないと答えた割合の具体的な数値」「多くの高齢者は毎月どれくらいの収入があるのか」「年金、退職金、わずかな貯金でも楽しく暮らしていけるのか」について解説します。老後の資金のことで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
家計に対して不安を感じていない人はどれくらいいるの?
最初に、60歳以上の方で、家計に対して不安があるのかどうかについての結果を見ていきます。内閣府の「令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(全体版)」で現在の経済的な暮らし向きについてどのように考えているのかを確認したところ、結果は表1のとおりとなりました。 表1
※内閣府「令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(全体版) 第2章 調査結果の概要 1.調査対象者の基本属性 (9)経済的な暮らし向き」より筆者作成 表1を見て分かるとおり、心配なく暮らしている割合が67.7%、心配している割合が31.9%という結果になりました。 さらに、心配ないと答えている人たちの中でも「あまりゆとりはない」と答えている人たちが約55%を占めており、生活はできるけれど、贅沢はなかなかできないという人が多いことが分かります。また、心配であると答えている人たちが3割ほどおり、心配ないと答えている人たちよりは少ないものの、心配だとしている人が少なからずいることも分かります。
多くの高齢者は毎月どれくらいの収入があるの?
続いて、多くの高齢者は毎月どれくらいの収入があるのかを、確認していきましょう。内閣府の同調査で、1ヶ月あたりの平均収入を割合の多い順に、表2にまとめました。 表2
※内閣府「令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(全体版) 第2章 調査結果の概要 1.調査対象者の基本属性 (10)1か月当たりの平均収入(税込み)」より筆者作成 表2を見て分かるとおり、「20万~25万円未満」が一番多い割合となっています。上位2位以降の割合を見ても、20万円前後をもらっている割合が多く、多くの人が毎月20万円ほどで1ヶ月の生活をしていることが分かるでしょう。