4得点2アシスト!堀越2年生エース三鴨「大迫選手の10得点も狙える」と宣言
◇第103回全国高校サッカー選手権3回戦 堀越6―1松山北(2025年1月2日 駒沢) 2大会連続6度目の出場で前回4強の堀越(東京A)が8大会ぶり6度目の出場で16強入りを果たした松山北(愛媛)を6―1で退け、準々決勝進出を決めた。FW三鴨奏太(2年)が4得点2アシストの圧倒的なパフォーマンスで貢献した。 背番号10の2年生エースはゴールラッシュが止まらなかった。「得点を重ねてアシストも見せられた。自分の特長を出せた」。確かな技術と決定力、さらに冷静な判断力が際立った。 前半7分にゴール右前から右足で2戦連発となる先制ループ弾。「(足を)振ったら天然芝に深く入ってふかすかも。DFも来ていたので浮かすのが一番かな」。同16分には左足で20メートル超の位置から左足で意表を突くミドル弾。「前が空いたので。1点取っているのでとりあえず打ってみた。2点目が入った時から“今日は自分の日かな”と」と振り返った。 それでも調子には乗らない。同25分にゴール前で右後方からのパスを胸で落として味方をアシスト。自ら3点目も狙える状況で「強引に行くのは自分のプレーじゃない」とつなぎ、同34分にも右CKから空中戦に強いDF森奏を狙った山なりのボールで追加点を演出した。前半39分には右クロスに頭を合わせてハットトリックを達成し、後半6分にも正確なトラップから自身4点目。先発や選手交代まで選手主導で決めるボトムアップのチームらしく最後も冷静に「頭と体が合わなくなってきた。無理して出るより次のこと考えて」とDF竹内主将と話してベンチに下がった。 4強に入った昨年は全て交代ながら1年生にして4試合に出場。準決勝で国立競技場のピッチにも立ち「この年代であれ以上のステージはない。あの経験がどこに行っても堂々とプレーできる理由の1つ」と訴える。津工(三重)との2回戦(12月31日)は意欲が空回りし「駄目過ぎていろんな方に申し訳ない」と漏らしたが、それでも終了間際にダメ押し弾。この日の本領発揮につなげた。 2戦5得点で得点ランク首位に浮上。「得点王は全く意識していない。チームが勝つのが一番」と話したが、試合直後の場内インタビューでは「大迫選手の10得点も狙えると思う」と鹿児島城西の大迫勇也(神戸)が08年度に残した金字塔に言及した。「淡々とプレーして目の前のチャンスを決めれば得点王もあるかな」。意識はしなくても勝利への貢献を目指して結果を残せば可能性は高まる。プレー同様に冷静な分析だった。