思わず二度見する見た目も斬新な「シン生姜焼き」、タレに漬け込むことが本当に必要なのか考えてみた結果
また、しょうがはタレに入れ、さらに焼いた肉の上にすりおろしを添えます。タレに加えるしょうがは香ばしさ、後から添えるしょうがはおろしたてのすがすがしい香りを生かす手法です。 まずタレをつくっていきましょう。Aをボウルや小鉢などに入れ、混ぜ合わます。はちみつが溶けにくいので、しっかり混ぜてください。 豚のロース肉の脂肪と赤身のあいだに切り込みを入れておきます。包丁の刃先をさし込むようにする「筋切り」という作業です。加熱によって肉が反り返るのを防ぐことができます。
バットや皿などに小麦粉と牛乳を用意します。まず、豚肉に小麦粉をまぶします。 次に牛乳にくぐらせます。 最後にもう一度、小麦粉をまぶします。小麦粉→牛乳→小麦粉と粉をまぶすことで表面にカリッとした食感を出すとともに、衣が肉から出る水分の一部を吸うので、ジューシーさが残ります。 冷たい状態のフライパンにサラダ油大さじ3をひき、粉をまぶした豚肉を並べ中火にかけます。はじめに1分焼きます。 30秒経ったら裏返し、もう30秒経ったら裏返すことを繰り返します。鍋から煙が上がってきたら火加減を弱火に落としてください。トータルで3分焼きます。
頻繁に肉を裏返すことで両面から加熱されることになり、結果として早く、均一に火を通すことができます。 最後に脂の面を焼きます。この作業はトングがあればかんたんですが、家にフライ返しや菜箸しかない場合は難しいかもしれません。その場合はこの作業を省略してもいいでしょう。焼いた肉を皿などに移し、フライパンの油を一度捨てます。 フライパンにタレを注ぎ、中火にかけます。 タレに軽いとろみがついたら焼き上がった肉を戻し、表面に絡めます。
器に盛り付け、キャベツの千切りを添えました。しょうがのすりおろしをたっぷりとのせたら出来上がりです。カリッと焼き上がった豚のロース肉に濃厚なタレが絡みますが、しょうがのさわやかさと辛味がさっぱりとした印象に変えてくれます。新定番を目指した生姜焼き。炊きたてご飯と味噌汁。漬物などを添えてどうぞ。
樋口 直哉 :作家・料理家