町田FW中島裕希が公式戦459日ぶりゴール、最古参40歳が体現した「町田らしさ」
[9.8 ルヴァン杯準々決勝第2戦 町田 2-0 新潟 Gスタ] 公式戦459日ぶりのゴールとなった。FC町田ゼルビアFW中島裕希は前半41分に先制ゴール。2試合合計2-5でルヴァンカップ敗退は決まったが、「けっこう練習でやっていた」という流れるようなダイレクトシュートは、チームに勢いをもたらした。 【動画】中島裕希が公式戦459日ぶりゴール! 第1戦で0-5の大敗を喫したため、第2戦で6点差以上の勝利を得ないと準決勝に進めなかった。「もう5点取りに行かなきゃいけないんで」(中島)。試合開始とともに、40歳のベテランFWは最前線で猛プレスを仕掛けた。 ボールを保持するアルビレックス新潟にチャンスを作られる場面もあったが、町田は少しずつ勢いを掴んでいく。すると前半41分に均衡を破る。右サイドからカットインしたMFナ・サンホが右足アウトサイドでパスを出した。PA右に入ったボールに詰めたのは中島。ボールの勢いを殺さないように、体をゴール方向に反転させながら右足ダイレクト。「(練習の)感覚があったので、振ってみようかなと思って振った」。相手DFの股下を通り、ゴール左隅に決まった。 直近の試合で猛然と走る姿が、黒田剛監督の目に留まった。練習でほかの選手たちに発破をかけるために、中島の姿勢が引き合いに出されたという。「裕希ががんばっているみたいなアプローチがけっこうあった。いや、そんな言われてもなと(笑)。でもやんなきゃと思わせられた」。今季初のスタメン入りには「(第1戦)敗戦からのアプローチがすごすぎて、めちゃくちゃプレッシャーかかってました(笑)」と本音ものぞかせた。 2016シーズンから町田に加入し、いまではチーム最古参だ。J1初昇格、そして初制覇のチャンスを失いかけた現状で、中島は「町田らしさを取り返せた」と手応えを語った。「全員で戦う感じ。みんながハードワークして、セカンドを拾って、守ってというところ。今日の感覚を忘れないように、次につなげていきたい。今日みたいな全員でサッカーするという戦い方ができれば、勝ち点を取っていける」。40歳で迎えた快挙達成のチャンスを掴むために、誰よりも見てきたそのスタイルを体現していくつもりだ。