裁判所には、笑顔と涙が溢れました。 同性婚を認めないのは憲法違反だとして、同性カップルらが国を訴えた裁判で、福岡高裁は１３日、全国で初めて「憲法１３条に違反する」との判断を示しました。 原告団：「おめでとう～！」「すごくほっとしています」「やっと笑えたなと思いました」 裁判所では１３日、同性カップルとその支援者たちが、安堵の表情を見せました。 この裁判は、福岡県などの同性カップル３組が、同性同士の結婚を認めないのは、憲法が保障する婚姻の自由などに違反するとして、国に損害賠償を求める訴えを起こしたものです。 去年６月の福岡地裁の判決では、明確な「違憲」ではなく、「違憲状態」と判断されていました。 こうすけさん：「裁判を始めてから年月がすごく経っているなあと感じていて、早く婚姻ができるようになったらいいなあと思い、日々を過ごしています」 そして、提訴から５年３カ月が経った１３日の２審判決。福岡高裁の岡田健裁判長は損害賠償請求については棄却しましたが、今の法制度について、「合理的な根拠なく同性カップルを差別的に扱うもの」などと指摘し、全国の高裁で３例目となる「憲法違反」との判断を示しました。 さらに、同性婚が認められていないことに対して、「同性の者を伴侶とする者が幸福を追求する途を閉ざしてしまうことに他ならない」とも指摘し、幸福追求権を保障する「憲法１３条に違反する」との判断を、全国で初めて示しました。 まさひろさん：「今回の違憲判決は私が彼と送りたい結婚に一歩近づいた判決だと思っています。すごく安心しています」 こうすけさん：「判決を言い渡されているときから涙が止まりませんでした。隣でまさひろさんが私の顔をみるので、余計に涙が止まらなくなっていました」 また、原告側の弁護団は、「この宝ともいうべき大きな一歩を、決して後退させてはならない」との声明を出しました。 原告らは同性同士の結婚を法で認めることを目標としたうえで、「立法府は今回の判決を重く受け止め、最高裁の判断を待つのではなく、一刻も早く法制化をしてほしい」と訴えています。