大阪・船場で起業家を鍛える超実践的創業スクール開講
超実践的な手法で起業家を育成する「船場ビジネス創業スクール」が10月に商いの本場である大阪・船場で開講する。ビジネス最前線で日々企業の課題解決に当たる中小企業診断士や弁護士、弁理士などの専門家が講師陣を務めるほか、百戦錬磨の中小企業経営者の面前で、受講生がビジネスプランを発表する試練と出会いの場を設けるなど、実践に徹したカリキュラムで起業家を厳しく鍛え上げるという。
夜間15回の講義でビジネスプラン作成へ
同スクールを運営するのは、NPO法人SKC企業振興連盟協議会(大阪市中央区船場中央、田中祥宏理事長、加盟400社)。設立母体の船場経済倶楽部は1980年創設の異業種交流会の草分けで、異業種交流展示即売会「まいどおおきに博」を開催するなど、商都大阪で中小企業が主役を演じる経済振興に力を注いできた。 同スクールは、中小企業庁の地域創業促進支援事業の一環として開講。全国で多様な創業スクール事業が進行しているが、「船場ビジネス創業スクール」は、長年の異業種交流活動の成果を生かした超実践的カリキュラムが特色だ。 講義は10月5日から11月24日までの夜間15回。日々経営相談を手掛けている中小診断士や弁護士、弁理士など、経営実務に精通した専門家が講師にそろう。受講生はマーケティング、財務分析、税務法務などを学んだ後、ビジネスプランの作成に取り掛かる。 商品サービスのアイデアが独創的でも、ビジネスプランをしっかり組み立てることができなければ、成功は覚束ない。そこで、この創業スクールでは、終盤14回目の講義の教室を、ホテルで開かれている月例異業種交流会の会場に変更。百戦錬磨の中小企業経営者の前で、受講生たちがビジネスモデルを発表し、真価を問う貴重な機会となる。 創業スクール事務局の吉田光博さんは「起業や商品開発などの経験が豊かな中小企業経営者に、受講生のビジネスプランを厳しく審査していただく。その上で優良プランに関しては、共同事業化を含めて強力に支援していただく体制作りも想定しています」と話す。