置物としても存在感を放つ、二度おいしい陶磁器のマグカップ。
キム・ホノさんの作品を見て、飲むためものとして使うより純粋にオブジェとして飾りたいと思った。そんな経緯から“陶磁器のオブジェなマグ”に目を向けるようになると、古着屋に置いていたり、飲食店がオリジナルをリリースしていたり、思いのほかいろいろなものを発見! ワンテーマ・オブジェクト
1. 〈ロイヤルコペンハーゲン〉のイヤーマグ
〈ロイヤルコペンハーゲン〉で1967~2014年まで毎年発売されていたイヤーマグ。全てハンドペイントだった’86年までのものが特に狙い目で、こちらはボディル・ブッチがデザインした’75年製。Φ100×H330mm。
2. 〈加藤工芸〉のコーヒーカップ
アメリカをメインに、海外への輸出用アイテムを手掛けていた今は無き〈加藤工芸〉が’80年代に製作したもの。取っ手の形までどこをとってもポストモダンを感じる。Φ90×H130mm。
3. 紙のような白磁製マグ
淵に紙の風合いをもつ白磁製のこちらは、プロダクトデザイナー小松誠さんがデザインしたMoMAのパーマネントコレクション『クリンクルシリーズ』。ツルツルとくしゃくしゃが見事に共存。Φ80×H96mm。
4. 豊満なヌードマグ
アンディ・ウォーホルの映画「ブルー・ムービー」を皮切りにポルノ黄金期を迎えていった’70年代アメリカ。その真っ只中に作られたと思われるヌードマグを、ギャグであり文化として、さらりと日常使いができる大人になりたい。Φ75×H130mm。
5. ‘80年代らしいカップルマグ
オランダを本拠地とする電気機器メーカー〈フィリップス社〉が‘70~’80年代にノベルティとして制作したもの。ペアルックのイラストはもちろん、腕組みしたキュートな取っ手にとにかくやられてしまった。Φ75×H65mm。
6. 出西窯のスープマグ
スープ用として製作されたこちら。民藝運動に深く影響を及ぼした陶芸家バーナード・リーチから指導を受けた「ウェット・ハンドル」という手法が用いられ、びっくりするほど持ちやすい。用の美とはこのことか! Φ130×H55mm。
7. 華やかなジャンボマグ
‘80年代にイタリアを中心に活動した世界的に有名なデザイン集団・メンフィスの一員だった、ピーター・シャイアーが主宰する〈エコパークポタリー〉の逸品。大きめのマグってなんか好きだなぁ。Φ120×H110mm。