ガッカリ…? 日本代表、アピールに失敗した選手(6)菅原活躍でピンチ? FWなのにシュートまでいけない
日本代表は、FIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選(3次予選)でインドネシア代表と中国代表に勝利した。3月のバーレーン代表戦に勝利すれば、史上最速でのW杯出場が決まる状況となったが、11月シリーズは不安も残る内容となった。今回はこの2試合で本来の力を発揮できなかった選手をピックアップして紹介する。
MF:堂安律(どうあん・りつ) 生年月日:1998年6月16日 所属クラブ:フライブルク(ドイツ) インドネシア代表戦:62分 OUT 中国代表戦:出場なし 堂安律は、インドネシア代表戦に先発で出場したが、ほとんど見せ場はなかった。ボールを持っても前に運べず、シュートもわずか1本で、62分に交代。代わりに入った菅原由勢が得点を決める活躍を見せたことで、堂安のパフォーマンスが相対的に影を潜める結果となった。 堂安は森保一監督の信頼が厚く、伊東純也を抑えて右ウイングバックの先発を務めてきた。ボールをキープして失わない技術と、そこから攻撃の起点になるアクションを仕掛けられることが魅力で、森保ジャパンにとって欠かせない存在だった。 ただ、10月シリーズのサウジアラビア代表戦とオーストラリア代表戦では精彩を欠き、インドネシア代表戦でも振るわなかった。中国代表戦はついに出番なし。堂安が日本代表に招集されてピッチに立たなかったのは2022年2月のサウジアラビア代表戦以来のことで、極めて珍しいことだった。 堂安の代名詞である右サイドからのカットインと左足の強烈なシュートは、ウイングバックとしての起用では活きにくい。伊東純也のようなスピードがないので縦への突破も少なく、どうしても後ろや中向きでボールを持つので、相手からすると前向きの守備がしやすくなる。実際に、インドネシア戦で堂安のサイドからチャンスが生まれたシーンはあまりなかった。 守備の献身性を森保一監督から評価されていることは間違いない。だからこそ、三笘薫の攻撃を活かすための“左肩上がり”という形を実現できているのも事実だ。しかし、アジアレベルでは問題ないものの、今後を考えると堂安のWB起用がベストとは言い難い。もっと守備に加え、様々なことが出来るというアピールをしない限りは、右サイドがウィークポイントになる恐れがある。 所属するフライブルクでは主力として確かな活躍を見せている堂安の能力に疑いはないものの、ウイングバックというポジションは堂安の魅力を半減させているようにも映る。
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