ベトナム人技能実習生に"性暴力"「後ろから抱きついただけ」農園経営の男性は行為を認める 福岡
FBS福岡放送
外国人技能実習生の女性が、雇用主である福岡県内の農家の男性から性的な暴力を受けたとして警察に被害届を提出し、受理されていたことが分かりました。男性はFBSの取材に、抱きつくなどの行為があったことを認めています。 この動画は、福岡県・筑後地方の農園の宿舎で外国人実習生の女性が撮影したものです。上半身裸の男性が、布団にくるまった女性に無理やり抱きつく様子が映っています。女性は撮影者の同僚で、20代のベトナム人実習生です。男性は雇用主の60代の農家とみられます。 こちらも同じ2人です。 ■技能実習生 「どいてください。」 ■男性 「社長が相手して。」 男性が実習生の女性に抱きつこうと、執拗に迫る様子が分かります。実習生の性被害が発覚したのは、ことし10月下旬です。この女性が自身のSNSに「守ってくれる人が必要です」「ひとりだと怖いです」とメッセージを投稿しました。外国人技能実習生を支援するNPO法人「日越ともいき支援会」が女性に連絡し、被害について聞き取りました。 支援会の吉水慈豊代表理事によりますと、女性はことし8月に外国人技能実習生として来日しました。女性は60代の農家の男性が経営する筑後地方の農園で働き始めましたが、この男性から日常的に抱きつかれる、胸や下腹部を触られるなどの性的な暴力を受けたと訴えています。現在、被害にあった女性は、実習生の受け入れ先を指導する監理団体に保護され、別の実習先に移っています。 女性が性的な暴力を受けたと訴える60代の農家の男性はFBSの取材に対し、抱きつくなどの行為があったことを認めました。 ■男性 「触ったり。それは認めました。後ろから抱きついただけ、布団の上から。(昼間の仕事中も?)後ろからお尻を触ったりはありました。」 男性はすでに女性に謝罪していて、慰謝料を支払うつもりだと話します。 ■男性 「ちゃんと、ぴしゃっと謝っとるしですね。」 警察は12月、女性からの被害届を受理していて、男性に対する任意の捜査を進めています。
外国人技能実習生への性暴力は、全国でも問題になっています。栃木県のイチゴ農園では、技能実習生のカンボジア国籍の女性3人が男性経営者から繰り返し性的暴行を受けたとして12月、損害賠償などを求める裁判を起こしています。原告女性の1人は妊娠した上、十分な説明もなく中絶させられたとしています。