最も王者に近いのは!? J1リーグ優勝可能性ランキング1~5位。第1位は鹿島アントラーズ【Jリーグ2024前半戦】
明治安田J1リーグは一部を除き折り返し地点に到達し、後半戦に突入する。J1初挑戦のFC町田ゼルビアが首位を走るが、最終的にシャーレを掲げるクラブはどこになるのか。前半戦の戦いを振り返ると同時にチームの現状を分析し、優勝の可能性をランキング化した。 【2024明治安田Jリーグ スケジュール表】TV放送、ネット配信予定・視聴方法・日程・結果 J1/J2/J3
5位:ヴィッセル神戸 監督:吉田孝行 順位:4位 成績:勝ち点33/得失点+12 ヴィッセル神戸は昨季から同様に「ハードワーク」を売りに戦っている。今季もその基盤を変えることなく、前半戦を走り抜いた。攻撃時に3バック化する初瀬から大迫への対角のパスを中心に、トランジションとショートカウンターで相手を飲み込んできた。大迫のところを抑えられてしまうと、若干前進が頓挫してしまうことは否めないが、それでも個人の質でゴールを奪ってきたのがヴィッセル神戸。守備の局面では[4-2-4]のハイプレスと[4-4-2]のブロックを駆使してここまで失点が15。この守備のブロックもヴィッセル神戸の強さの1つと言っても過言では無いだろう。 リーグを制覇していくためのポイントとして『出力エネルギーの管理』が必須となるだろう。大迫へのロングパス、もしくは背後へのパスを多用するがゆえにトランジションの発生が多くなり、さらにスプリント回数も必然的に上がってくる。昨季はどこかで失速すると言われ続けて走り抜いたが、今季その問題を根本から解決しているかというとそうではない。 だからこそ出力エネルギーを管理していくために、丁寧に前進していく時間帯、もしくはブロックを作って守備で休む時間帯が必要になるだろう。昨季から合わせてここまで1シーズン半。常にフルスロットルに戦ってきた。どこで休み、どこで最大出力を出していくか。強度の維持をシーズン通して行うために必要なポイントだろう。
4位:町田ゼルビア 監督:黒田剛 順位:1位 成績:勝ち点39/得失点+15 J1初挑戦のチームとは思えないほどの戦いぶり。勝ちに徹底する強さを見せるFC町田ゼルビアが前半戦の王者となった。まずは守備から考える黒田監督のスタイルが、J1のチームを掻き回したのは間違いない。ボールを持たせることで、守備から試合に入りハイプレスからショートカウンターでゴールに迫る気迫と設計で首位に立っている。 しかしながら、敗戦したサンフレッチェ広島戦、ヴィッセル神戸戦はシンプルな強度と速さ屈し、ボールを持たされたアルビレックス新潟戦、アビスパ福岡戦では攻撃の停滞感を拭えなかったのは事実。ここに課題が詰まっていることは明白だろう。 町田がリーグ制覇に必要なのは『ボールを持たされた時の振る舞い』だ。18節の横浜F・マリノス戦のように、相手のプレスを呼び込みながら背後と対角のパスを使った攻撃を織り交ぜることができると、丁寧な前進も可能になってくる。そうすると持たされた時の振る舞いが変わってくるだろう。守備から試合を作っていた町田が、能動的に試合を進めていくことができるようになるのならば、ボールを保持しながらバイタルエリアの攻略からのゴールも見られるかもしれない。 前半戦を首位で折り返した町田の対策を他のクラブが行わないわけがない。だからこそ、ボールを持たされた時の振る舞いを磨き上げていくことが町田にとってのタイトル獲得の分水嶺になるではないだろうか。