米メタ、新取締役に総合格闘技団体CEOを起用 トランプ氏再選に尽力
(CNN) インスタグラムやフェイスブックを運営する米メタは、新たな取締役に総合格闘技団体「UFC」のデイナ・ホワイト最高経営責任者(CEO)を起用すると明らかにした。ホワイト氏は2024年の米大統領選で、トランプ前大統領が再選されるのに大きな役割を担った人物。 メタのマーク・ザッカーバーグCEOが新取締役を発表した。ホワイト氏のほか、自動車ブランドなどを保有する持ち株会社エクソールのジョン・エルカンCEOと、メタの人工知能(AI)に助言している投資家のチャーリー・ソングハースト氏も新たに取締役に加わった。 これにより、メタの取締役会はザッカーバーグ氏を含んで13人となる。 ホワイト氏の取締役起用は特に注目に値する。メタ上層部でのイデオロギーの右傾化がより広範囲にみられるほか、ザッカーバーグ氏は今月下旬の大統領就任式を前に、トランプ氏との関係改善を模索している。 ホワイト氏は大統領選ではトランプ氏を支持し、共和党全国大会でトランプ氏を称賛。昨年11月のUFCの大会でもトランプ氏とともに会場を歩いた。ホワイト氏はまた、何百万人もの若い男性リスナーがいる右派のポッドキャストの番組にトランプ氏を出演させるためコネを活用した。ただ、ホワイト氏は米誌ニューヨーカーの取材に対し、これ以上政治にかかわりたくはないとの考えを明らかにしていた。 総合格闘技はザッカーバーグ氏の余暇の楽しみでもある。ザッカーバーグ氏はUFCの選手と練習したことがあるほか、23年11月には総合格闘技の練習中にひざの靱帯(じんたい)を損傷していた。ザッカーバーグ氏は実業家のイーロン・マスク氏と「金網マッチ」で対戦することで合意したものの、試合は実現していない。